マーケティングは営業もやるべきか。大好きなサッカーに例えて考えてみる

「営業をやりたくないからマーケティングがいい」
こんなふうに考えている人はいませんでしょうか。

実際のところは、私の周りも優秀なマーケターほどみんな営業もしている印象で、マーケターもガンガンに営業に行くことがあります。
先日モーニングでご一緒した、ある企業のCMOの方とも営業のバックボーンを持つことの重要性について話合ったのですが、個人的にもマーケティングにとって営業は非常に重要な行為であると考えています。(その方も元営業の方でした)

私自身、いまでも営業にはよく行きます。
私は新卒入社したITベンチャーは営業で入社したのですが、ファーストキャリアはそれこそフリーペーパーの端から端まで片っ端から電話をするという典型的なコールドコールを毎日行っていました。当時は朝から晩まで一日150コール近くをするという中々の社畜ぶりですが、今となっては営業の気持ちもよくわかるのでそれもよい経験となっています。

さて、なぜマーケティングにとってなぜ営業が重要と思うのか解説していきます。
途中から個人の趣味と個人的見解全開の内容となっていますが予めご了承ください(笑)

1. 顧客や現場のことを知らずしてマーケティングは語れない

マーケティングにとって何より重要なことは顧客のことを理解することです。
「マーケティングは顧客の代弁者」と常々意識するようにしていますが、そのためには顧客の業務内容や業界事情、課題などをできるかぎり理解する必要があります。
ネットで検索したり業界紙を読んだり営業から又聞きするだけではなく、実際に顧客の口から話を聞ける営業現場以上に優れた情報ソースは存在しません。

また、自社の提案がしっかりとお客さんに届いているのか、メッセージや提案内容が適切か、何が刺さって、何が刺さらないのか、顧客の生の反応を観察することも重要です。お客さんの反応というものは営業の書いた議事録をどんなに読み込んでもその雰囲気まで伝えることはよっぽどの文才のある営業でもない限りはできませんので、自身の目で耳でしっかりと確認をしてくることが自分たちのマーケティングが正しい道を進めているのかの判断に繋がります。

2. 営業リソースや状況に応じて供給をコントロール。ときには自ら最前線に立つことも

個人的にサッカーが好きなのでサッカーで例えて話しますが、営業が最後にゴールを決めるFW(フォワード)とすれば、マーケティングは最良のパスを送ってアシストをするMF(ミッドフィルダー)といったところです。

もし営業担当者がいま手持ちの案件で手一杯で余裕がなかったら、すなわちFWの選手がDFに囲まれて身動きが取れない状態だったとしたら、そこにわざわざパスを出すのって無駄だと思いませんか?

FWがDFで手一杯だったらどうすればよいか…。せっかくのチャンスを逃すのが一番もったいない。
だったら自分で駆け上がればいいんですよ。

マーケ側で商談をできるだけ進めれば、そうするとFWの手も空いてきます。そのときに最高のパスを供給してあげればいいんです。
喜びますよFW(営業)。

どうしてもFWが抜けだせなかったら…。
そのときは自らゴールを決めてやればいいんです。

「でも、売ることは営業が専門だから…」という声が聞こえてきそうですが、商材理解は営業に軍配が上がるとしても、顧客理解でマーケターは負けてはなりません。
そもそもシュートは打たなきゃ決まりませんからね。
誰もやれないくらいなら自分で決めればいいじゃないですか。ひとつのポジションに凝り固まる必要はないんです。
厳しいようですが、プロの世界においては結果がすべてですので、我々ビジネスパーソンの結果は会社の利益です。
マーケティングだって売上が伸びなきゃ成果とは呼べないので、ときには自分で成果をぶん取りに行くくらいの気概が必要だと思います。

アザールやモドリッチなど優れた世界のMFも自身でバシバシ点を決めにいきます。逆に自身で点を決めに行くからこそパスが生きるというのもあります。

顧客のことを最も理解しているマーケターであれば、自社のサービスをしっかりと顧客に提案することもできるはず。逆にできなければ、それはマーケターとしてもまだ顧客や商材理解が足りないのではないでしょうか。

もちろん人には向き不向きがあって、分析や戦略を立てるのは好きだが人と話をするのは苦手という人もいると思いますのですべて一概には当てはまりません。
しかし、複数ポジショニングをこなせるというカバー範囲は当然個人の価値を高めますし、会社全体としても状況に応じて柔軟に動くことができるので売上に繋がる可能性は高くなります。

何より営業経験は必ずマーケティングがうまくいくための経験として返ってきますので、時間がある限りは今後もできる限り営業にも出続けようと思っている所存です。

それではまた!

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