【5月13日】先週の復習と今週の注意点
直近のドル円の動向
ドル円相場は153.63で取引開始
イエレン財務長官の発言が円売り優勢となり、154円絡みまで上昇
植田日銀総裁の発言で155円台を回復
週後半は米利下げ期待の回復で、リスク選好地合いのなかドル売りかつ円売り
米国の経済指標
雇用統計
-非農業部門雇用者数(NFP):前月差+17.5万人(前回は+31.5万人から減速)
失業率:3.8%→3.9%
平均時給:前月比+0.3%→同+0.2%
業種別変動
製造業:同-0.4万人→同+0.8万人(3ヵ月ぶりに増加)
サービス業:同+20.4万人→同+15.3万人
政府:同+7.2万人→同+0.8万人
建設業:同+4.0万人→同+0.9万人
ISM
製造業:50.3→49.2(50を再び下回る)
サービス業:51.4→49.4(50を再び下回る)
総評:スタグフレーション的な動き
業種別詳細
製造業
生産:54.6→51.3
新規受注:51.4→49.1
雇用:47.4→48.6(7ヵ月連続で50を下回る)
サービス業
18業種中12業種が業容拡大を報告
内訳:
入荷遅延:45.4→48.5(上昇)
事業活動:57.4→50.9
新規受注:54.4→52.2
雇用:48.5→45.9
仕入価格
製造業:55.8→60.9(22年6月以来の水準まで上昇)
サービス業:53.4→59.2(24年1月以来の水準まで上昇)
ユーロ圏の経済指標
実質GDP成長率とHICP
実質GDP成長率(1-3月期)
前期比+0.3%(23年10-12月期の同-0.1%から3四半期ぶりにプラス)
市場予想、ECB予測(同+0.1%)を上回る
主要4ヵ国
ドイツ:同-0.5%→同+0.2%
フランス:同+0.1%→同+0.2%
イタリア:同+0.1%→同+0.3%
スペイン:同+0.7%→同+0.7%
HICP(4月)
総合:前年比+2.4%(横ばい)
コア:同+2.9%→同+2.7%(減速)
エネルギー:同-1.8%→同-0.6%
食料・アルコール・タバコ:同+2.6%→同+2.8%
非エネルギー生産財:同+1.1%→同+0.9%
サービス:同+4.0%→同+3.7%
ECBの動向
景気回復と物価減速を受けて
6月政策理事会での利下げ開始の確信度が強まる
年内の利下げ回数:1回あたり25bpsで3回程度
欧州各国の金融政策
イングランド銀行(BOE)
6会合連続で政策金利据え置き
利下げ支持票が2票に増加
ベイリー総裁が6月利下げの可能性を示唆
ノルウェー
政策金利(4.50%)の据え置きを決定
利下げ開始時期(9月)が後ずれするリスクを指摘
スウェーデン
政策金利を25bps引き下げて3.75%と発表
今週の重要指標
5/13(月)
(米)ジェファーソンFRB副議長発言
メスター・クリーブランド連銀総裁発言
(欧)ユーロ圏財務相会合
5/14(火)
(日)4月国内企業物価指数
(米)4月PPI
パウエルFRB議長発言
(欧)5月独ZEW 調査
英雇用統計
クノット蘭中銀総裁発言
ピルBOEチーフエコノミスト発言
5/15(水)
(米)5月NY連銀製造業景気指数
4月CPI
4月小売売上高
カシュカリ・ミネアポ リス連銀総裁発言
(欧)1-3月期ユーロ圏GDP(改定値)
ビルロワドガロー仏中銀総裁発言
欧州委春季経済予測
5/16(木)
(日)1-3月期GDP(速報値)
(米)4月住宅建設許可&着工件数
5月フィラデルフ ィア連銀景況指数
4月鉱工業生産
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言
ボス ティック・アトランタ連銀総裁発言
(欧)ECB金融安定報告
パネッタ伊中銀総裁発 言
グリーン英MPC外部委員発言
5/17(金)
(欧)マン英MPC外部委員発言
来週のアメリカ
4月の消費者物価指数(CPI)と小売売上高が同じ日に発表される。
特に物価の動きが注目されていて、FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)が期待する通りにインフレが落ち着いているかどうかがポイント。
最近の雇用統計から、労働市場の逼迫が少し緩和されたと考えられているので、インフレが若干落ち着くと予想されているが、さらに低くなる可能性もある。
どちらにしても、発表結果によって市場が大きく動くことが予想される。
また、前日の14日にはFRBのパウエル議長が発言する機会もあり、これも注目されている。
CPI発表の直前なので、雇用統計の結果を受けてどのような内容になるかが注目される。
日本の1-3月期実質GDP予想
年初の地震や、自動車大手の生産停止などの影響で、2四半期ぶりにマイナス成長の可能性
来週の狙い目通貨
円売り継続での戦略がベスト
※本記事は投資助言に関するものではございません。投資判断は自己責任の上お願いいたします。
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