【データ分析は宝探し】不親切な地図
「データは宝の山」と良く言われるという話は前回も書き記しました。
しかし地図という割には、宝の在りかは不鮮明というか、
データの数値をただみるだけでは何が「お宝」なのかよくわからない、
と言う方が多そうです。
なぜならデータそのものは単なる数字の山でしかないからです。
「顧客の動向をみたい」
「商品の売れ筋をみたい」
といった目的をもってみることで初めて地図として見えてくるようになる、
と言った感じだと私は思っています。
目的をもってみると、
このセグメントの客層はたくさん買ってくれている、とか
この商品はこんな売れ方をしているから数字が伸びるんだ
といった状況がわかるようになってきます。
地図をよく見ると、
この辺は商店街だなとか、この辺は住宅地だな、
といった町の様子や
ここは平坦なところだな、とか坂道がきつそうだ、
といった地形の様子が
なんてことが見えてくるような感じと言えば伝わるでしょうか。
そして、そうした道筋が見えてくると、
「なら、このセグメントはもっとたくさん買ってくれそうな可能性がある」とか、
「こっちのセグメントはこれ以上手を入れても、あまり動きそうにないな」
なんてことが分かってきて、
そうしてやっと「お宝」がどこにあるのか、
それがどんな「お宝」だったのかがハッキリと分かってきます。
「地図を読む」という言い方があります。
地図を見ることで、視覚的な方向や状況は分かります。
しかし見るだけでは、その地図が示している大切なことは分かりません。
地図を「読む」ことで、地図上の情報を把握し、その場所がどのようになっているのか、どこに何があって、どんな人がどんな生活をしているのかを理解することができます。
同じようにデータも見るだけでなく、読むことが大事になってくるというわけです。
このように考えてみると、
データとはある意味不親切な地図とも言えます。
しかし宝探しの地図がそうであるかのように、
お宝は簡単に見つかるものではないのが常です。
簡単に見つかるようでは「お宝」とは言えません。
簡単には見つけられない、
他の人はそれがお宝だと気がつけない。
だからこそ、そのデータが実はお宝としての価値が高く、
それに気づけた人だけが、富を得ることができるとも考えられます。
どこに宝があって、そこにどうやっていけばよいのか分からない。
だから自力で宝の在りかを探さないといけない。
これこそがまさに宝探しであり、
それゆえにワクワクする冒険であり得るのです。
つらつらと書いていて、
この話を聞いて本当に皆さんがワクワクしてくれるかは、
書いている私も実は甚だ不安ではありますがw
しかし、私はこのように考えることでデータ分析がワクワクすると感じられて
夢中になることができたという話でもあります。
共感してくれる人や、これをきっかけにそう感じてくれる人が少しでもいてくれたらいいな、
と思って書き続けることとします。
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