見出し画像

大切な人との濃密な時間を過ごす 第2回

先月に引き続いて、今週末は息子と二人で濃密に過ごすお留守番タイムがやって来ました。

今回は、土曜日の夜に妻が以前勤めていた会社の同僚との忘年会に参加し、そのまま東京の実家に泊まってくることになったので、土曜日の夕方から日曜日の昼にかけての半日程度と少々短い時間でした。

土曜日の夕方に外出から戻って来た息子への夕飯には、妻が作り置いたミートソースを温かいご飯の上にかけただけのミートソース丼です。息子は無事に完食すると、そそくさとお絵描きタイムに戻っていきます。

最近の息子は、テレビをNHK Eテレ以外のチャンネルに合わせると物凄く抵抗し、直ぐに切り替えようとするため、家ではNHK Eテレ以外の番組は観ていません。まあ、それで実害がある訳でもないので、それはそれでいいのですが。

今日も一心不乱に絵を描いているので観てないだろうと思ってチャンネルを変えてみると、いきなり手を止めて飛んできて、私の手からリモコンをひったくって、元に戻しました。原因はよくわかりません。以前から、特定のCMが流れると、ソファの陰に身を隠したり、目や耳を塞いだりしていたので、民放各局で流れるCMが嫌なのかもしれません。

お絵描きに飽きると、別室からお気に入りのレゴやおもちゃを出してきて、自分オリジナルの模型作品を作りはじめます。幼児の頃から、一貫して好きな一人遊びです。

親バカですが、時に「この発想は凄いな!」と思うような、カラーリングやデザインの乗り物や建物を組み合わせた街のようなものを創作します。私は、息子が好きなものに没頭するのを眺める時間が好きです。

夜は、一緒に風呂に入り、湯船の中で色々と話をしても、なかなか私の質問に素直に答えてくれません。コミュニケーションが私からの一方通行なのは、なかなかもどかしいものです。

それでも、息子のする表情や、身体のパーツ、ちょっとした仕草、何気ない身体の動きから、息子は紛れもなく自分の子であると確信する瞬間が何度もありました。耳の形、指の爪の形、顔をしかめる時の表情、わざと嘘をついて困らせようとしている時の体の動き… 本当に自分にそっくりです。

昔飛行機の中で観た、是枝裕和監督の映画『そして父になる』の中で、「このまま成長していけば、残酷なほど自分に似てくる。血は争えないんだ」というセリフ(正確には忘れました)が出てきたのを思い出しました。

大切な人との濃密な時間には、毎回新しい発見があります。

サポートして頂けると大変励みになります。自分の綴る文章が少しでも読んでいただける方の日々の潤いになれば嬉しいです。