見出し画像

『○○ファースト』

本日は、最近連日盛り上がっている話題から『〇〇ファースト』ということばについての私見です。

芸人ファーストということばから

今日も、昨日に引き続いて朝からねっとりと身体にまとわりつくような暑さでした。湿度の高い夏の暑さはやっぱり苦手です。

人気芸人の反社会的勢力が開催したイベントに直営業していた問題が、いつの間にか吉本興業のブラック体質に批判の矛先が向かってきています。吉本興業所属タレントでもあるダウンダウンの松本人志さんが使った「芸人ファースト」ということばが吉本興業再建のキーワードになりそうです。

「〇〇ファースト」とは?

「○○ファースト」とは、英語では”put ○○ in the first place” を意味することばで、○○にファーストプライオリティを置く、最優先に考えて物事を決めていく、という意味だと理解します。

このことばが使われるようになったのは、2016年のアメリカ大統領選挙で、共和党のトランプ候補(現大統領)が盛んに使った「アメリカ・ファースト」あたりからだと思います。彼のアメリカ・ファーストには、アメリカ(の自分の支持者)さえ良ければ、他がどうなろうと関係ない、的な身勝手な感じも見え隠れしていていい気はしませんでした。 

また、最近はどうなっているのかきちんとフォローをしていませんが、小池百合子現東京都知事の立ち上げた政党名は「都民ファーストの会」となっていました。

この「○○ファースト」という言葉、耳障りもイメージもいいのですが、○○が最適になるようにする、判断の軸を〇〇に置くということなので、○○が何をやっても許される、と曲解されるのは望ましくありません

諸刃の件になる

関西育ちの私には、吉本興業所属芸人のギャラがシビアだというのは有名な話で、しばしばネタになっていました。最近は名前に胡座をかいて、会社側が芸人を売り込む為の営業活動をしっかりやらないといった弛みもあったようなので、もう一度原点である「芸人ファースト」を徹底して良質な笑いを提供する芸人をどんどん生み出して欲しいものです。

一方で、芸人ファーストを徹底すれば、芸人をシビアに厳選するという方向にも繋がると思います。芸能界では、つまらない芸人、プロ意識の薄い芸人は淘汰されざるを得ない運命になると思います。

中途半端で成長意欲も乏しい芸人でもやっていける道を残すことは、良質な芸人同志の切磋琢磨に邪魔になります。〇〇ファーストを突き詰めると、お笑いが好きだけど、売れる可能性が限りなくない芸人には引退の引導を渡す、足を洗わせる方向になるように進むと思います。

芸人としては芽が出ないものの、別の場所ならば咲ける可能性のある若者が下積みのまま、人生を棒に振るのは勿体ないと思います。吉本興業の現行のマネジメントスタイルは中途半端に延命できる分、残酷な気もするのです。そんな芸人に、好きなことを諦めさせ、新しい道で再出発させることを説得する仕事はキツイと思いますが、優しさでもある気がします。

ちょっと方向が定まらず、迷走してしまいました。

サポートして頂けると大変励みになります。自分の綴る文章が少しでも読んでいただける方の日々の潤いになれば嬉しいです。