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東京マラソン2019観戦記

今日は朝から東京マラソンをテレビ観戦していました。

2017年に、従来より起伏の少ない高速コースに変更されたことで、好記録が期待されるレースになっています。また、2020年東京五輪マラソン日本代表を決めるMGC(マラソン・グラン・チャンピオンシップ)が、今年9月に東京で開催されるので、その前哨戦としても今大会は注目されていました。昨日は好天でしたが、あいにく今日は気温も下がり、冷たい雨が降りしきるコンディションの中でのスタートとなりました。

有力選手が揃ったこともあり、ペースメーカーの作るトップ集団のペースは、2時間4分台を意図したものにセットされ、実際に30㎞まで1㎞2分57~58秒ペースを刻みました。30㎞以降もペースを緩めず、優勝したレゲセ選手(エチオピア)のタイムは2時間4分48秒と、コンディションを考えると素晴らしい記録でした。

今回のレースで新たに4名がMGCの参加資格を得ました。特筆すべきは、初マラソンながら日本人トップの2時間10分21秒で走破した中央大学4年生の堀尾謙介選手でしょう。4月からは、服部勇馬選手らマラソンで結果を出している選手が多数いるトヨタ自動車に入社することが決まっており、更なる実力向上が期待出来ます。

日本人2位には後半追い上げたトヨタ自動車九州・今井正人選手、日本人3位には第2集団で粘った中国電力の藤川拓也選手が入りました。また、プロランナーに転向したセルソースの神野大地選手(ワイルドカードでの突破)は、レース前半に第2集団からも遅れたものの、後半挽回して、2レース通算のワイルドカードでの突破を決めました。

今回のMGC出場権獲得者は、いずれも箱根駅伝を沸かせた名選手達です。ただ、神野選手同様にワイルドカードでの突破の可能性があったGMO・一色恭志選手は惜しくも僅か4秒届きませんでした。

期待された日本人トップ選手は、少々残念な結果に終わりました。日本記録保持者の大迫傑選手、2時間8分台のベスト記録を持つ佐藤悠基選手と中村匠吾選手の3人が、先頭集団の作るハイペースに付いていきましたが、大迫選手は29㎞地点付近で途中棄権、佐藤選手、中村選手も後半大きく失速してしまい、結果を残せませんでした。

レース・コンディションに恵まれなかったとはいえ、アフリカ勢を中心とする世界のトップランナー達と競るには、まだ実力が一寸足りないことを露呈してしまいました。三選手とも高校、大学と世代トップクラスに数えられたエリートランナーですが、今回のレースの課題を踏まえて、オリンピックまでに世界との差を着実に埋めていって欲しいと思います。

来週のびわ湖毎日マラソンで2018-2019のマラソンシーズンも終了し、トラックシーズンへの移行がはじまります。先日、室内の5000ⅿでは、大器と言われる住友電工・遠藤日向選手が室内日本記録を更新していますし、記録ラッシュに期待したいものです。

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