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ホワイトスネイクを語る

本日は、英国のハードロック・バンド、ホワイトスネイク(Whitesnake)について語っておく記事を残します。私は、ホワイトスネイクの熱心なファンだった訳ではありませんが、本日偶然耳にした1984年発売の6枚目のアルバム『スライド・イット・イン Slide It In』に収録されている『ギブ・ミー・モア・タイム Give Me More Time』を懐かしく思い、時間を逆回しにして当時の記憶を遡ってみようと思った次第です。


正統派… 様式美… 王道…

ホワイトスネイクは、ディープ・パープル最後のボーカリストを務めていたデイヴィッド・カヴァデール(David Coverdale 1951/9/22-)が、1976年のディープパープル解散後に立ち上げたバンドです。

ホワイトスネイクは、基本的にデイヴィッド・カヴァデールのソロ・プロジェクトだと私は考えています。在籍したバンドメンバーは一流ミュージシャンばかりで、幾多の変遷を辿っているものの、彼が存命で、音楽活動に意欲がある限り成立するバンド、と私は捉えています。公式には、2022年開催のワールドツアーを最後に活動終了となっていますが、彼の健康状態と意欲次第でまだまだ復活はあり得る、と思っています。

バンドとしてのホワイトスネイクの最盛期は、『サーペンス・アルバム<白蛇の紋章> Whitesnake』(1987)が米国での商業的成功を収めた1987~1991年頃でしょう。売れたバンドは数あれど、英国ハードロックの王道を継承するバンドはホワイトスネイクだった、と思っています。

ハード・ロックの生き証人、デイヴィッド・カヴァデール

私の個人的嗜好ではありますが、デイヴィッド・カヴァデールのボーカルスタイルについては、昔からそれほど強く惹かれてはいませんでした。シャウト系の楽曲で、歌詞の合間に大きく入るブレスが気になってしまいます。とはいえ、厳しいショービジネスの世界をしぶとく生き抜いてきた尊敬すべきアーティスト、という位置付けで、彼の存在には一目置いています。

ハードロックの歴史の始まりは、レッド・ツェッペリン(Led Zepplin)であり、その代表的なボーカリストが、ロバート・プラント(Robert Anthony Plant CBE, 1948/8/20- )である、という立場を取るならば、その正統の後継者は、デイヴィッド・カヴァデールであろう、と思っています。

ただ、ハード・ロックの王道のようなシャウト系の楽曲よりも、ブルージーなものや、容貌には不似合いなポップなメロディーをやや不器用そうに歌っているのが好きです。冒頭に取り上げた『Give Me More Time』や『Guilty of Love』は大好物です。

後は、ビッグサウンドを本格的に採り入れる前の初期のブルース色の強い作品も好きで、『Fool for Your Loving』『Standing in the Shadow』『Love Ain't No Stranger』、リミックスされる前の『Here I Go Again』あたりも好きです。

また、ホワイトスネイクは、多くのギターヒーローが在籍したバンドでもあります。ジョン・サイクス、エイドリアン・ヴァンデンバーグ、ヴィヴィアン・キャンベル、スティーヴ・ヴァイ、ウォーレン・デ・マルディーニなど、錚々たる凄腕たちが、職人ヴォーカリストの傍らでギターを弾いてきました。ホワイトスネイクは、由緒正しき名門バンドなのです。

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