無価値な一日を過ごす

本日は、貴重な夏休みの一日を、非生産的で無価値に過ごした経験を振り返って、思いを記録しておこうと思います。

痛恨のミスを思い出す

2022/8/12（金）の午前中に松本を立つ高速バスに乗って、横浜の自宅へと帰ってきました。昨夜はお土産に買って帰ってきた信州ワインで晩酌をしながら、金曜ロードショーで『天空の城ラピュタ』を観て至福の時間を過ごしました。

ただ、高速バスに乗ってしばらくしてから、部屋のエアコンのスイッチを切ってこなかったのではないか……　という不安に襲われていました。部屋を出る前に洗濯を済ませ、洗濯物の部屋干し作業をした際に、暑かったのでエアコンを点けた所までは覚えています。しかし、部屋を出る際にスイッチを消した記憶がないのです。

まずいなあ、5日間も部屋を空けるし……　と心配に感じ、昨日はずっと悶々としていました。今日は関東地方に台風8号が接近中で、予定は入れていませんでした。家族には申し訳なかったものの、私だけ、青春18きっぷを使って日帰りで松本の部屋まで確認に戻ることにしました。

往復13時間の普通列車の旅

最寄り駅の始発電車に乗りましたが、車内は意外と混雑していました。東神奈川から八王子行きの横浜線に乗り換える際に判断を誤り、乗る予定だった電車に乗り遅れてしまいました。この為、松本到着が、予定よりも1時間も遅れてしまうミスを犯しました。

八王子から中央本線で甲府まで行き、そこから松本行きへと乗り継ぎます。車内は帰省客でそこそこ混んでいましたが、座席は無事に確保できました。トイレが我慢できず、最寄り駅の一個手前の駅で降り、アパートの部屋まで歩きました。

電車の中では、先日4年遅れで購入したユヴェル・ノア・ハラリ（柴田裕之訳）『ホモ・デウス　上・下』（河出書房新社 2018）に挑むことに決めていて、読み進めました

ホモ・デウス(2巻セット)

2018年の発売当初からかなり話題になった書です。この本の要約や内容に言及した評論や論述書を目にする機会は非常に多く、時間が確保できる時に読んでおきたいと思っていました。上下巻で500頁くらいある大作なので、この旅の往復の電車の中で読み進めるのに丁度いい分量だろうと見積もりました。結局最後までは辿り着きませんでしたが、期待通り、興奮を掻き立てられる内容です。読書ノートは、別の機会に残していくようにしたいと思います。

部屋に入って確認すると、私が危惧していた通り、エアコンのスイッチが入りっぱなしになっていました。心配事が解消して一安心です。この程度のロスで済んでよかったと前向きに捉えておきます。生活の中に潜んでいるうっかりミスは、対策して気を付けないといけません。

滞在5分くらいで引き返して、再び自宅に戻ってきた時には19時に近かったので、往復に13時間以上はかかりました。幸い、台風で電車が停まったり、遅延したりといった事態には遭遇せず、助かりました。家族へのお土産に、横浜駅の構内に京都のお店が臨時出店していて、タイムセールで割引で売られていた大ぶりのみたらし団子を買って帰りました。

無価値な一日かもしれないが……

生産性至上主義……　一日も無駄にしない……　日々成長……
そんな前向きな姿勢をモットーにしている人から見れば、今日の私の行動は、無価値もいい所かもしれません。お金を使って、400㎞以上の距離を13時間以上もかけてただただ移動しただけの一日だからです。

ただ、私はこういう一日を積み重ねる贅沢を大切にしたいと思っています。それ程悪い気はしませんし、罪悪感もさしてありません。夜には、自宅に帰って家族で食事もできたし、悪くない一日として記憶に残しておきます。