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2023年の目標:照干一隅(しょうかんいちぐう)

三日間の駅伝観戦記を終え、本日から通常運航のnote記事に戻ります。本日は、2023年の目標として掲げることに決めた『照干一隅(しょうかんいちぐう)』の意味とその目標に込めた思いを、記録に残したいと思います。一年後、2023年を振り返った時に、いい答え合わせができるように、現時点での計画や思いも、できるだけ率直かつ具体的に綴っておきます。


照干一隅(しょうかんいちぐう)とは?

照干一隅(しょうかんいちぐう)とは、「社会の片隅であってもいいから、必要とされる人物になる」「縁の下の力持ちになる」の意味だとされます。天台宗の開祖であり、比叡山延暦寺を開いた伝教大師・最澄(766 or 767-822)の説いた『照干一隅、是即国宝』(干は、千だという説もあり、そうなると意味は異なる)に由来するとされ、最澄の考える理想的人物像だとされます。

私の実家の宗派は天台宗で、ご本尊は比叡山延暦寺です。2023年は、原点に立ち返り、天台宗の教えにも積極的に触れていきたいと考えています。

故・中村哲氏から学んだことば

このことばは、長年に渡って、アフガニスタンでNPO組織ペシャワール会の活動に従事し、2019年に車で移動中に銃撃されて亡くなった医師の中村哲氏(1946/9/15-2019/12/4)が好んで使っていた、という話を聞いて知りました。その時にも感銘を受けたものの、しばらくは忘れていました。

最近になってまた中村氏に関する情報に接する機会があり、生前の中村氏が行っていたのは、まさに『照干一隅』…… 社会の一隅を照らすような活動だったのだと再認識をしました。2019年の死亡報道でその名を知るまで、全く存知上げなかった中村氏のことを知れば知る程、無私の精神で、このことばの通りに日々を実践された、偉大な人だったのだなあ…… という尊敬の気持ちと、自分にはない爽やかな生き様に憧れを抱きました。

私は、中村氏には遠く及びませんが、日本人として、父として、社会人として、決して利己的にならず、ささやかでも社会に貢献する、という姿勢だけは崩してはいけない、と考えるに至り、2023年はこの目標を掲げます。

私は、油断していると傲慢で、利己的な人間に成り下がります。自分の思うようにいかないと、自分の殻に閉じ篭り、退嬰的な気分に浸ってしまう悪い癖があります。自分に求められている役目を真摯に受け止め、謙虚に実践していくことを、2023年はもう一度徹底していきたい、と考えています。

6つの約束

さらに調べていくと、比叡山で修行する僧侶の心得には「六念」というものがあり、噛み砕いて「6つの約束」~①反省 ②予定 ③内省 ④生活 ⑤家庭 ⑥祈り~ にまとめられていました。

①反省:昨日の自分を反省する。
②予定:今日の大事なこと、予定を確認する。
③内省:人の道に外れていることをしていないかを顧みる。
④生活:生活の無駄を廃止、ものの価値を活かす。
⑤家庭:挨拶をし、家族との和を大切にする。
⑥祈り:無病息災・安寧を祈る。

具体的な行為として、日々の生活の中で、この「6つの約束」を意識しながら過ごしていくことで、QOLを高めていければいいな、と思います。差し当たり、2022年は減ってしまった読書の時間を復活させる努力をしてみます。明日から、仕事始めとなります。天命によって自分に与えられた時間を慈しみ、毎日を丁寧に生きることを心掛けます。

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