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Markover 50 の読んだ本

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Markover 50の読んできた本の読書感想文を収めています。
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2022年12月の記事一覧

『現代思想入門』を読む

本日は、今年発売されてベストセラーになっている千葉雅也『現代思想入門』(講談社現代新書2022)の読書感想文です。実はまだ読了できていないものの、読み進め易く、知的好奇心を駆り立てられる一冊です。 哲学への憧れ著者の千葉雅也氏は、哲学専攻の大学教授である一方、2021年に発表した『オーバーヒート』が第165回芥川賞候補にもなった本格的な小説家でもあり、マルチに活躍されている人物です。 私にとって、哲学書は難関中の難関です。過去何度か、この難解な世界に全力で踏み込んだものの

『低欲望社会』を読む

本日は、大前研一『低欲望社会「大志なき時代」の新・国富論』(小学館2015)の読書感想文です。7~8年前の状況を踏まえた論述となっており、その後の展開が判っている今となっては、幾つか違和感がある部分(たとえば、東京一極化を推進せよ)もありますし、現在に至っても持ち越されたままになっている課題もあります。一昔前の状況を振り返っておくのも意味があると思い、細部も意識しながら読んでいきました。 もはや大御所の大前研一氏経歴を確認して、世界的な経営コンサルタントで、この30年以上も