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0505「レイ・アロハ」

ただの日記です。

昨日は、フラのミニ発表会だった。緊急事態宣言で出場予定のフラ・コンペティションがキャンセルになってしまったYちゃんが「応援に来てくれる予定だったひとを招いて小さなお披露目会をします」という招待状をくれた

思うこと感じることがありすぎて、まだ上手くことばにできないけれど、とても楽しく幸せに包まれた時間だった。

Yちゃんは、手作りレイを、人数分用意してくれていた。レイは「花輪」という意味で、ハワイで用いられる首や頭などにつける装飾品。植物や貝殻、鳥の羽などから作られる。ポリネシアの島々に数千年前からある習慣で、ルーツはアジアからという説もある。

レイには、神々への捧げものだったりお祝いの贈りものだったり、いくつもの意味があるけれど、ハワイに伝来してから意味や使う場面がさらに多様化し、現在でも広く親しまれている。

ハワイのひとたちは、恋人、親友、家族など、大切なひとをよくレイにたとえて表現する。「わたしだけのレイ」のようなロマンチックなフレーズが、ハワイアンソングに頻繁に登場する。

生花のレイは、扱いがむずかしい。鮮度が大切なので、踊る直前に作って、冷蔵庫などで保管する必要がある。そのため、日本の一般的なフラ・ステージでは、造花のレイが用いられる。けれど、コンペティションのような正式な場では、生花のレイを身につける。

古代ハワイでは、花や植物は神さまのキノラウ(分身)だと考えられていた。身につけることで、神さまのマナ(神秘的な力みたいなもの)をわけていただく。なので、本来のレイは生である必要があり、詩や曲の背景にあった素材で作られたものでなければならない。

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今回わざわざ生花で作ってくれていた、髪飾りバージョンのレイ。Yちゃんが踊る曲は、愛するひとをバラの花にたとえて歌った曲だったので、ピンクのバラがあしらわれている。とてもかわいい。Yちゃんのアロハに満ちている。頭につけている間、ずっといい香りがしていた。

包んで持ちかえったのですこし潰れちゃったけど、このままうまくドライフラワーになってくれるといいな。

Yちゃんのフラは想いに溢れていて、いま思い出しても胸が熱くなる。本来なら、コンペティションの大きな舞台で観られるはずだったので、それを思うと残念な気持ちがこみ上げてくるけれど、ミニ発表会がなければお蔵入りになってしまうところだった。観る機会に恵まれて、ほんとうに嬉しい。

すばらしいフラには、空気を動かすような力が生まれる。波紋が広がるように、観るものの心をゆり動かす力。昨日のYちゃんのフラには、その力があったと、わたしは思う。

Yちゃんの披露のあとは、みんなでリクエストした好きな曲を自由に踊り、すごく楽しかった。むかし踊った曲をだいぶ忘れてしまっていて「あんなに練習したのに…」と少し切ない気持ちになったりもしつつ、「あー、なんか、近頃は”うまくなる”ことばかりを目的にしすぎてたかも?」と気づく。

もちろん、上達のために練習するわけだけど、ただ好きな曲に身をまかせて、単純に楽しみのために踊るのって、ほんとうに最高だ。
振りを間違えない!もっと腰を低く!表情を意識!とかは脇に置いておいて、誰に見せるでもない、自分の楽しみのために踊る時間を設けるようにしたい。

緊急事態宣言が明けたら、またみんなで集まって、ただフラを楽しむ会を開催してもいいかもしれないなー。




とりとめのない文章を読んでいただき、ありがとうございます!