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方丈宇宙™️ 滝となる

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Go to Travelキャンペーンがスタートしつつも東京都民は除外されたままの2020年7月の4連休。同じ都内にいつつも再会が叶わなかった母と4ヶ月ぶりに合流し、東京都で唯一の日本の滝100選に選ばれている東京都檜原村「払沢の滝」を訪ねた。

梅雨がなかなか明けぬ雨の休日ともあり人はかなり少ない武蔵五日市駅からバスで滝入り口まで向かい、雨量激しい時期の滝の力強さに様々な邪念を振り落としてもらうべく山道を登る。

コロナ自粛が始まって依頼、都心の自然にしか触れてなかった私にとっては雨でぐちゃぐちゃになった土の道、雨土緑の生命力強い香り、梅雨明けが遅く夏を待ちわびる遠慮がちな蝉の声、久々の人の往来に驚く蛙、雨のしずくを称えた苔およびその葉脈、すべてが感謝の対象だった。

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そのような感謝の気持ちを持って歩くこと10分ほど。不思議な気持ちに襲われた。滝に向かう山道を歩く私自身も滝になっているという感覚だ。今この瞬間をGoogle地図から俯瞰してみれば、私は「払沢の滝」に位置し、それはすなわち地図上では私は「払沢の滝」になっているとも言える。

ひさびさの地球レベルで引いてみて自分の存在を確かめることができ、これも滝の力かと思った。自然が作り出す作品の持つ力。天才画家・グラフィックデザイナー横尾忠則が滝を愛する気持ちもこのような理由からなのだろうか?大学時代に読んだ横尾忠則の本「私と直感と宇宙人」を改めて読み返したくなる。

うる覚えだが、書のなかで横尾忠則は滝の持つパワーと、ワシ(それは一人称であり鳥類の鷲も意味していた記憶がある)のパワーを、文字とイラストで伝えていた。滝のもつ圧倒的なパワー、そのパワーを愛するワシ(横尾忠則)のパワーがそれこそ滝の如く圧倒的な文章量として表現されている本であった。改めて読み直したい。

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また、私が自然と一体化できる思考を持つことができたのは、コロナ禍にて始めたベルリンのナホとのポッドキャストの影響も少なくない。ベルリンにてアーティストとして活動するナホが唱える「Human Animal (ヒューマン・アニマル)」というコンセプトを毎週ポッドキャストを通して知ることにより、私の中でも自然界と一体化している動物としての人間を捉えられるようになってきている。ナホのHuman Animalとしての思想が体現されている映像「Journey to Lioness Teaser」を見るだけでも人間も動物の一部であること、が伝わってくる。

また、Human Animalコンセプトよりもさらに踏み込んだ活動につなげる「Give Space(ギブ・スペース)」というナホのコンセプトも私の中では最近の大きなキーワードだ。人間が他の動植物から奪ったスペースを積極的に戻す活動を意味するGive Spaceを意識して日常を見直すと、人間が地球に戻すべきものは多い。

地球全体のことなので英語でポッドキャスト配信しているので、もしも気になる方は聞いてみて欲しい。

ポッドキャスト Bee Lioness🐝🦁 - Episode 5まで配信中

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この「方丈宇宙™️」noteを書き始めた背景の一つが、コロナにおいて気付いた人間の傲慢さ、自然の強さ。久々の滝、雄大な自然に触れ、滝と一体化したこの感覚が貴重なのでnoteに残しておく。ほら、紫陽花が綺麗だ。

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