母と頸髄損傷その1

私は 会社のお昼休みに毎日 母に電話をしていた。同じ家に住んでいて 別に用事もないけど 母も高齢なのでね。

その日は 今日寒いね!とか足大丈夫?なんて たわいもない話をしていたと思う。それが 13時でした。

仕事が終わり 妹と地元駅でおちあって また母に電話をいれた。母はお味噌汁を温めるから駅から電話をしてねと いっていたのでいつもの感じで。

母は電話に出なかった。トイレかな?

リダイヤルしてもやはり出ない。たまにだけど スマホをマナーモードにしてしまっていて 気づかないことがあるので 家の電話にもかけてみる。

やはりでない…。ものすごく嫌な予感。妹には お昼には話したんだよ?と話しながら慌てて家に帰った。

ドアを開けたら真っ暗…。

「ママ…?」

恐る恐る呼ぶと 真っ暗で ものすごく寒い室内から 母のうめき声が…。

母は 14時くらいに洗濯物をとりこんでいて 宅急便に呼ばれて慌ててしまい転倒…洗濯物を抱えたまま 目の横が切れて血だらけになってました。

救急車を呼んだところ 救急隊の方が 頭を打ってるかもなので脳神経外科があるところがいいとおっしゃり 探してくれ 自宅から歩いて20分くらいのところにある救急病院に。

救急病院では 目の横の傷と 転んだときの頭の方が心配ということで処置してくれた。看護師さんが 目の傷が深そうなので 形成外科にかからないとダメかも…うちの先生が縫ってくれるといいけど とか頭を打ってるみたいだから一週間くらいは注意が必要とか言ってくるので 心配で倒れそう。

処置が終わり とりあえず帰っていいですよと いわれたのだけれど この状態で帰れる?となったとき 母が

「足が動かない」

と言い出した。転んだとき頸髄を損傷していたのです。

そこからは もう不安しかなかった。

病院に運ばれたのが19時くらい 処置がおわり 頸髄損傷かもとなって入院となったのが22時くらいだったと思う。

そこから 看護師さんが代わる代わるきては「頸髄の○番(忘れたけど番号言ってた)を損傷してると自力呼吸できません。人工呼吸器つけますか?つけたら死ぬまで取れませんがいいですか?」と質問してくる。

「お昼の13時には元気で話していたんですよ?そんなこといわれても気持ちがついていきません!看護師さんなら決められますか?」

「私は親とは話してそういうことは決めてますよ?」

そんな…。

とりあえず まだ救急でみただけで 正式?な診断はでていないので返事は明日以降に持ち越ししてもらった。(その時点で母は呼吸は普通にしていた)

病院を出た時はもう23時をまわっていて タクシーを呼んだけど この時間では無理ですと断られた。

妹と2人 寒空のなか歩いて帰る。

母が心配で発狂しそう…。

これから 母の頸髄損傷と向き合う日々が始まった。

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