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ダンディを目指すなら歩き方から    「メンズウォーキング」

男性こそカッコ良く歩いてほしい

女性は男性のどんな所に惹かれると思いますか?
  仕事ができる。
  知識や話題が豊富。
  度量の大きさ。などなど‥
でも、それらは出会って会話してからでないとわからないこと。

出会って声を聞く前に感じる第一印象では、服装やスタイルもそうですが、それよりも女性は男性の仕草立ち居振る舞いに惹かれていくのです。
ですから品のいいダンディな大人を目指すなら、歩き方は重要なポイントになるのです。

そして、女性が歳を重ねながら自分磨きをすればするほど、その横を一緒に歩く男性には素敵であって欲しいと皆願っているのです。(女性の皆さん〜そうですよね?)


ヨーロッパで見た素敵な大人

かつてヨーロッパを訪れた際に、歳を重ねた男性や女性がとても魅力的だったのを見て、驚いたのと同時にとても嬉しく感じました。だって50代よりも60代。60代よりも70代の方々が豊かで楽しげに暮らしていらっしゃったのですから。

そんな素敵なご年配のカップルが街を歩かれる時は、腕を組んだり、手を繋いだり、肩や腰に手が回っていたりするのがヨーロッパでは当たり前。

そして、昼間は大きなサングラスをかけたかっこいいご高齢のカップルが、テラスでロゼワインを片手に楽しそうにおしゃべりしている姿や、ディナータイムにお二人でおしゃれして、男性が女性をエスコートしながら街を歩かれている姿があちこちで見られて、何度も釘付けになりました。

この風景を目の当たりにしたときに「歳を重ねることは豊かだ」と初めて実感し、アンチエイジングよりも豊かなエイジングを目指すようになりました。


そんなワクワクを感じて、日本に戻ってきてみたら‥あれれ?と言う感じ。

日本では、
お付き合いしていた時は、そんな風に街を歩いていたはずなのに、結婚してお子さんが生まれたりするといつの間にか離れて歩いたり、もっというと休日なのに別々に行動していたり‥。

そして、女性はせっせと美しくなるためにいろんなことにチャレンジしているのに、男性は特に何もせず。
なんだかちょっぴり残念な気持ちになってしまったのです。

私の大好きなヨーロッパでは、男性もいつもおしゃれでした。
ピンクのシャツやパンツをサラリと履きこなしたり、帽子を素敵に被られていたり‥。
お腹はちょっと柔らかそうな感じでも(笑)シャツをパリッと着こなしていたり‥。
そうすると体型だけじゃないんですね。

じーっと見た結果、姿勢立ち居振る舞いが素敵だったとわかりました。

ヨーロッパの高級ホテルには入り口にドアマンがいて、そのドアマンがお客様を選ぶことができます。「このお客様はこのホテルにふさわしくない」と思ったらドアを開けてくれません。
身なりはもちろんのこと、その態度がふさわしいかどうかは会話をする前に判断されています。

ウォーキングを日本語に訳すと?
ウォークWALKは「歩く」と訳しますが、ではウォーキング WALKINGは何と訳しますか?
英語のウォーキングに最も近い日本語は「散歩」だという文献があります。
「散歩」という言葉が使われ出したのは明治時代からと言われていて、当時はこの感じに「サンポ」とカタカナでふりがながあったことから、ちょっとハイカラな言葉であったことが伺えます。
明治時代に初めて散歩という言葉が辞書に乗り始めたということは、このように、必要に迫られないような歩きが世の中に生まれ始めたのがこの頃だと推察されます。

散歩という言葉の始まりと明治時代の散歩者たち
https://www.tsu.ac.jp/Portals/0/research/16/P091-102.pdf


メンズウォークの基本

ヨーロッパと日本はこれまでの文化も違いますので、簡単に比較していいものとは思いませんが、少なくとも洋服を着て靴を履いて街を歩くと言う状況でしたら、次のように心がけていただきたいですね。

○つま先は真っ直ぐ前に出す
○膝も真っ直ぐ前に出す
○おへそを真っ直ぐ前に向けて歩く

つま先が外を向いていると、膝もつられて外側に向いてしまい、いわゆるガニ股になります。ガニ股はだらしなく見えてしまいますので、特に公式の場では控えていただきたいですが、ちょっとした時に素が出やすいのが歩き方ですから、普段から真っ直ぐ足を出して歩いていただきたいですね。

そして、ガニ股のもう1つの弊害は、膝を痛める可能性がとても高いと言うことです。歩こうとしている方向と膝を出す方向が違っているため、膝にねじれの力が加わって、それが蓄積していくと膝痛の原因となってしまいます。
見た目と健康面からもつま先と膝の向きには注意しましょう。

そしておへその向きは、腰の向きに関わってきます。
腰が落ちてだらしない姿勢になるとおへそが上を向いてしまったり、下腹部に力が入らずだらんとしているとおへそが下を向いてしまったりします。
おへそは歩く方向に向かって真っ直ぐ向けるように心がけているだけで、姿勢が良くなります。


メンズウォークの事例

メンズウォークではこんなことを練習します。
今回は銀座でオーダーメイドの靴を作っておられるてつじ屋さんのてつじさんに歩いていただきました。
フィレンツェで靴職人の修行をされながら、街の歩く方々をご覧になっていただけあって、シンプルながらとてもオシャレで歩く姿もとても素敵なてつじさん。

身体全体はリラックスしているけれど、だらっとはしていない。海外でも馴染む歩き方ですね。
てつじさんは、すでに基本の歩きは出来上がっていましたので、さらに次のステップに進んでいただきました。


女性をエスコートする

と書くとちょっと大袈裟に聞こえるかもしれませんね。
このエスコートというのは公の場で男性が女性に付き添うという意味ですので、スーパーに行く時やお食事に行くちょっとした時間にも必要なことです。

この時に大切なのは男性が女性の歩きに合わせるということです。
歩幅、歩調(リズム)などを女性に合わせてくださるだけで、二人だけの空気感が生まれます。

てつじさんは簡単にクリアしてくださいましたが、普通はこれが結構難しいです。
ですので、普通のレッスンの時はこのエスコートも徹底的に練習します。


色気のある男性の仕草を歩きで練習する

立ち居振る舞いというのは、公の場で行うすべての行動のことを指しますので、歩くだけではなく、立つ、止まるなどいろんな要素があり、その仕草の隙間から色気が漂ってくるので、力強さだけではダンディさって出来上がらないのですよね。
しなやかさは男性にも必要です。


こちらではカバンを持った通勤スタイルで歩いていただきました。
初めての方ですとここまでできるようになるのに数回かかります。


男性の歩きにについて書いてみましたがいかがでしたか?
国際社会となり、海外の方々と出会う機会も増えています。語学などを学ぶことはもちろんですが、ビジネスの世界では立ち居振る舞いも大きく影響しています。

また、東洋思想における五徳本能の中で「礼徳」では、立ち居振る舞いや所作をを美しく整えることは、すべての基本であると言われています。
男性の皆様、日頃の振る舞いを意識してみませんか?

今回モデルを勤めてくださったてつじさんの工房はこちらです。
銀座てつじ屋

歩きに関する情報はこちらから
小野寺MARIKO麻理子オフィシャルページ









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