KREVA CLASS 受講~言葉の魔術師~
言葉の魔術師2大巨頭のコラボレーション
こんなことってあるのだろうか。
わたしの大好きな二人が、共にステージを作ってくれるなんて。
よくよく考えてみれば起こりうることだったかもしれないけれど、最近のわたしにはそういう遊び心や発想力が消え失せていたのかもしれない。
だからこそ、KREVAと小林賢太郎、この名前が並ぶだけで泣くほど嬉しかったし、震えた。
わたしにとってふたりは、「言葉の魔術師」である。
そのふたりがつくる「KREVA CLASS~新しいラップの教室~」
見に行かないわけにいかないだろう。行けるなら絶対行っとけ。絶対行く。
KREVA~韻の帝王~
先に出会ったのはKREVA。
地元福岡のフェスで偶然見て、そのパフォーマンスや人間性(ファンから見ての)に惚れ、ライブに行くようになってリリックやメッセージ性、音楽そのものはもちろん、観客を喜ばせる演出の工夫などなどに痺れまくり、ハマる要素には事欠かなかった。
Japanese Rap を遥か高みへ昇華させたのはKREVAだと思う。
わたしは別にラップやヒップホップに傾倒しているわけでも、詳しいわけでも、学んだわけでもない。だけどこの表現は間違ってない気がする。もちろんKREVAだけではなく、沢山のラッパー達が尽力して今があると思うけれど、代表するひとりであろう。
わたしの思うKREVA一番の魅力はやっぱ「韻の固さ」だ。
このワードとあのワード、意味は全然違うのにしっかり韻を踏んでいる。無理やりじゃなくて、ちゃんと歌詞としても成立してて、しかも成立させてるだけじゃなくて、高いメッセージ性がある。リズムも相まって身体と心に深く刻まれるのだ。その「言葉」が選ばれる理由が、確実にある。
それが小林賢太郎との共通項であるし、今回の企画にも繋がっていると思う。
小林賢太郎~見えないけどそこにいる天才~
わたしが松竹芸能に入り、お笑いをかじり始めた時、「この人みたいになりたい」と思った。わたしは芸人志望で入所したわけじゃないけれど、なぜか流れでお笑いに挑戦することになって、ピン芸人のネタを見まくっていた。
その時に見つけたのが、小林賢太郎のソロパフォーマンス「ポツネン」である。言葉と音と映像で見せる世界にドはまりした。
コントではあるが、パントマイムだったり、マジックだったり、言葉遊びだったり、泣けるドラマだったり、カテゴライズ出来ない世界観がそこにあった。
わたしは中でも"アナグラム"シリーズが好きで、オマージュしてネタをつくったりもした。
それから、YouTubeでラーメンズのコントも見たし、コントユニット「カジャラ」は毎回見に行った。
小林賢太郎は色々あってパフォーマーとしては引退したけれど、今も精力的に作品を生み出している。見た目的にもドタイプなので(笑)、実写を見たいけれどなかなか叶わなくなってしまったのが残念。
でも、そこにいるなぁって思う。
某大会の開会式も「ぽいなぁ」って思ったし、映画 『 回廊とデコイ 』も出演してないけどやっぱりいたし、そして今回のKREVA CLASSももちろん、そう感じた。
でも、会いてぇなぁ!!(笑)
Kワールド炸裂
開演前から”熊吾郎”こと熊井吾郎がプレイしていて、「あぁ、KREVAのライブに来たのだなぁ」と胸がじんわりした。
そして待ちに待った開幕。
オープニングVTR。
とにかくおっしゃれー。
ロケ地の学校?がとにかく素敵で。
スーツ姿のKREVAもカッコよくて。
始まりのワクワクが止まらなかった。
暗転。
明転。
中央に部屋のセット。
KREVAのアルバムが飾られていて彼の部屋だと分かる。
宅配員とやりとりするKREVAの声が聞こえる。
オープニングコントが始まった。
このセットのつくり、エピローグ的なミニコント。
そう、これが小林賢太郎の世界。
KREVAとKENTARO
ふたつの「K」が見事に融合したステージが始まった。
授業型エンターテインメント(少しネタバレあり)
このステージはこのように題されていた。
ヒップホップアーティストのKREVAが新たに送る
“ 授業型エンターテインメント ”
タイトルである「CLASS」からも分かるように「授業」スタイルで進行していく。1時限目から4時限目まで、「韻」「DJ」「サンプラー」「実践」と講義が行われる。
KREVA先生と、アシスタントのBarclay、パフォーマーのGABEZ、そしてDJ熊吾郎によって、それぞれの授業は分かりやすく、面白く、進められていく。KREVAとBarclayの掛け合いは気持ちの良いテンポで、多分アドリブも交えながら、じわじわと笑いが沸き起こる。
Barclayはもしかして・・・Kさん?
そう気づいて(思って)からは、そうにしか聞こえない。
脳内のKさんの声をトレースして舞台を観てるともっと幸せな気分になった。
授業の合間に、ラップを用いたコントが繰り広げられる。
KREさん凄いなぁ。授業してコントして、フル回転。
きっと練習しまくったんだろうなぁ。
大変だろうけど、舞台上で楽しそうに動き回るKREさん見てやる気と元気をもらう。
とにかく幸せな時間。
エンターテインメントはこうでなくっちゃ!
行けるなら絶対行っとけ!
KREさんの言葉ってどうしてこんなに刺さるんだろう。
KREVAは歌詞にしろ、MCで話すことにしろ、ともすれば「クサイ」とか「説教っぽい」とか「理想論」とかって言われちゃうし、そう捉えられちゃう可能性が高い。それくらい真っすぐで、熱くて、芯を突いてくる。
でも不思議と、全部スッと入ってくる。
あまりにキレイごとばかりを並べられると、わたしみたいな天邪鬼はプイっとなっちゃうことがあるのだけど、KREVAがあまりにストレートに伝えてくれるから、受け入れることしかできない。
まるで童心に返ったみたいな気持ちになる。
夢を語ること、がんばること、好きなものを好きだということ、いつの頃かやりにくくなってきたわたしを、そんなことすら考えなかった若かりし頃に一瞬に戻してくれる。
「行けるなら絶対行っとけ」
大抵のことは、行けるのだ。
だから行っとくのだ。
シンプル。
KREVAの見えない学校は、見えないけど確実にそこにあって、授業に参加したものに、見えない勇気や元気や幸せを確実に与えてくれた。
見えないけど、そこにある。
心の中にある。
KREさんと賢太郎さんにたくさん与えてもらった。
ありがとう。
配信もあるので是非ともオススメします!
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2421550
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