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【鑑賞ログ数珠つなぎ】千と千尋の神隠し

ある作品を観たら、次はその脚本家や監督、役者の関わった別の作品を観たみたくなるものである。まるで数珠つなぎのように。
前回:『カウントダウン』

https://note.com/marioshoten/n/n4b18012f3694

【数珠つなぎ経緯】

数珠つなぎもクソもないんだけれど…(笑)
皆さんも観たのではないだろうか。金曜ロードショーで夏休みとか年末年始とかにお決まりで放送される「ジブリまつり」。今回は2001年の作品『千と千尋の神隠し』であった。3月には舞台版が上演されることもあってのチョイスだろう。

どの映画やドラマ、もちろん本も、時間が経って見ると感じ方が変わるものが多いが、ジブリ作品は子供のころに見ていたこともあって、その振り幅たるや想像以上である。トトロや魔女の宅急便、もののけ姫もそうだった。まぁあと単純に内容をちゃんと覚えていないってのもあるが。

そんなこんなでうろ覚えな部分をクリアにさせるため、そしてもう一度38歳のわたしで千と千尋の神隠しを楽しむために、テレビの前にスタンバイした。

【あらすじ(引用)】

あらすじ、いる?
一応、引用で。

両親と共に引越し先の新しい家へ向かう10歳の少女、千尋。しかし彼女はこれから始まる新しい生活に大きな不安を感じていた。やがて千尋たちの乗る車はいつの間にか不思議の町へと迷い込んでしまう。その奇妙な町の珍しさにつられ、どんどん足を踏み入れていく両親。が、彼らは不思議の町の掟を破ったために豚にされてしまい......。巨匠・宮崎駿監督が前作「もののけ姫」とは対照的に、現代日本を舞台に少女の成長と友愛の物語を描く、自分探しの冒険ファンタジー。

wikipediaより

【感想】

物語が始まって、ずっと感じてたのは、

「千尋、すごくない?」

ってこと。

もし、わたしが10歳で、突然親が豚になって、あんな妖怪(神様だけど)まみれのお屋敷に入れられ、手足がいっぱいの釜爺そして最強最恐の湯婆婆に脅され、ワケも分からず働かされ、どろっどろのクッサイお客さん(めっちゃ高尚な神様だったけど)押し付けられたとしたら、死んでるよ?
それで何とか頑張って帰れたとしても、PTSDになってるよ?

千尋は物語の中で甘えん坊で泣き虫のヘタレみたいに描かれていて、その幼い千尋があの世界に迷い込んだことで成長した、というような印象を持つんだけれど、いやいやいや、と。全然そんなことない。千尋は初めから度胸があって意思が強くて皆から好かれる子なんだと思いながら見ていた。

つまり改めて思ったのは、

駿は容赦ない

ってこと。

あんな幼子に試練与えすぎ!
千尋は悪いこと何一つしてないのに何の仕打ち!
千尋に後遺症残ったらどうすんのよ!!

と、駿に対して憤りを感じるほどだった。

つまるところ、やはり宮崎駿が描く少女(女性)はいつだって強いということなのだろう。
リンしかり湯婆婆(銭婆)しかり、もののけ姫のサンも烏帽子も、キキもソフィーも、ナウシカもシータも、サツキとメイも(あとは省略!)みんなみんな強いのよね!!

あとハクが魔法を教えてもらうために湯婆婆に弟子入りして、それで支配されているというような下りがあったのを見て、ハウルと似てるなぁと思った。ハウルも小さい頃にソフィーに会っているという点も近い。
駿さんの中の少年(男性)は、危険に手を伸ばして痛い目を見ているという逃れたい現状から、強い意志を持った女の子(女性)の手によって解放されるっていうパターンがあるのだなと気付いた。
わたしはアシタカやパズーのような正義一筋よりも、影のあるハウルやハクに惹かれるかな…(どうでもいい)

当時10歳だった千尋は現在21歳か22歳。
大人になった千尋の生活を覗いて(つくって)みたいなぁと思う。
インタビューとか受けてて
「いやマジであり得ない経験ですよあれ。湯屋ではお世話なった神様も多いけど、今となっては恨みますねw」
とか冗談言いながら当時を振り返ってほしいな。

【次の作品】

映画『ブラインドネス』
主演ジュリアン・ムーア。
原作はノーベル文学賞作家ジョゼ・サラマーゴの「白の闇」。突然視界が真っ白になり視力を失う奇病が蔓延した世界を描く。

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