見出し画像

東京浴場、良き。

日頃は近所の銭湯に行く。
徒歩4分の、行きつけの銭湯。
サウナはないが、熱めのお湯が身体に染みる。
週1くらいの頻度で通っていた。
のに、
最近の暑さと、たまに降る雨、そして行こうと思った時に限っての定休日…あと回数券が切れているっていうのも、億劫になっている原因。。
大きな風呂に浸かりたいのに…面倒になって行かない。

そんな億劫や面倒を吹き飛ばすのに良いのは、友人を使うこと。
友人と約束さえすれば、「行かない」という選択肢は消える。

とりあえず友人に風呂に行きたい旨を伝え、約束を取り付ける(もちろん風呂好き、フットワーク軽い友人に限る)。そして、良さそうな風呂はないかと探してみる、探してもらう。土曜日だったので出来れば穴場っぽいところが望ましい。

そしてたどり着いたのが…

東京浴場

可愛らしいペイントが施され、懐かしさも感じる風情。道路側は、古いアパートを思わせる造り。もしかしてアパートぶち抜いて造った…?

向かいにはスーパー「サミット」があって、サミットに吸い込まれる人と、東京浴場に吸い込まれる人と、二手に分かれた川のように流れが出来ている。

暖簾をくぐり、まずは靴を入れるロッカーがお出迎え。

松竹錠

懐かしいのよ、この感じ。
松竹(まつたけ)なのか(しょうちく)なのか気になる…

券売機でチケットを買って、番台さんに渡す。番台さんと言えば、おばあちゃんのイメージだけど、ここは違う。爽やかな若者が「いらっしゃいませー!」と元気に言い、検温してくれた。

と、目に飛び込んできたのは、風呂上がりのビールを飲む皆さん。

おい、マジか。

100点!
いや
120点!!

これを楽しみに風呂が百倍楽しくなるではないか!

さらに「女湯」へ向かおうと先へ進むと、

漫画、漫画、漫画・・・!

そう、この東京浴場は番台と脱衣所の入口までの間にフリースペースがあって、そこがマンガ喫茶のようなつくりになっている。風呂に入った人は漫画読み放題。寝転びは出来ないみたいだけど、くつろげる様子。風呂上がりの楽しみ、どこまで設けてくれるんだい!

そして、脱衣所へ。

近所の常連さんもいるし、小学生からご年配の方まで、とにかく年齢層が広い印象。混雑はしておらず、ちょうど良い賑わい具合。

いよいよ、お風呂へ。

銭湯ならではの壁絵があって、スタッフさんの近況などが書かれたオリジナルの新聞が貼られている。カランの感じがとっても懐かしい。固定してあるタイプで、水の出に好不調の波がある。それもまた乙。

頭と体を洗って、浴槽へ。
熱いお湯、ぬるいお湯、水風呂(樽の風呂)がある。
なかなかの熱いお湯。水風呂は優しめの冷たさ。ぬるいのには入らず。
熱いと水を3往復して、完了!

色々とイベントを実施しているようで、常連さんはそれも楽しんでいるようだった。

着替えと髪を乾かし、フリースペースへ。

クラフトビールもあるの!

わたしはクラフトビール、友人は生ビール。
飲みながら、終盤で尻切れトンボになっていた『鬼滅の刃』を読む。ビールを読みながら漫画を読むなんて、何たる幸せ。

周りにはおもちゃで遊ぶキッズ。アイスを頬張るキッズ。そして漫画を読みながら適度に相手するお父さんお母さん。ここでの居方に慣れた様子のおひとり様。ご夫婦。友達。いろんなカテゴリーの人たちが入れ替わり立ち替わりやってくる。

鬼滅はクライマックスに近づき、柱たちがどんどん死んで、わたしの目から涙がジャンジャン流れる。鼻をかむ音が響きわたる。また読む。無残の最終形態だけが想定外だったけれど、没入して読んだ。

東京浴場、不思議な空間である。

賑わっているのに、自分の時間が過ごせる。窮屈な感じがしない。

次はクリームソーダ食べたい。
おこもりサウナ(別料金)にも入りたい。

アルバイト募集に、ちょっと惹かれてる…

クリエイトすることを続けていくための寄付をお願いします。 投げ銭でも具体的な応援でも、どんな定義でも構いません。 それさえあれば、わたしはクリエイターとして生きていけると思います!