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【2021/1/26】スピンオフ

作品は、世に産み落とされた瞬間、お客様のものだなぁと思う。

明日で千穐楽を迎える『優秀病棟 素通り科』に関して、特にそう思う。

このセリフの意味は?
あの時の飯塚の表情の意図とは…
喜久枝の言動の裏には何があるのか?
あの後、二人はどうなるのか。

観て下さった方が、考察して色んな見解を書いてくれたり、キャラクターをより深く感じてくれたり、物語のその先を想像してくれたり、タイトルの意味を考えたりしてる。

Twitterでエゴサして、それを読んでいると「なるほどなぁ」と出演者のくせにものすごく感心している。そしてそれは、本当にありがたいことで。

稽古の中でキャストは、脚本・演出の座長から直接意図を聞くこともあるが、全部が全部の説明を受けるわけではない。自分の中で熟考して整理したり、稽古の中で見つけていったりする。どう伝えたいか、一緒に考えて作り上げていくこともある。

その中で自分の役はどうあるべきか。どういう目的を持って、自分のシーンを受け持つか。考えて演じていたけれど、皆さんの考察を読むと、もっと考えたくなった。ていうか、すでに考えて、追加していっている。裏設定。

自分の役である目黒冴子でスピンオフを作れるくらい(30分の尺でお願い)までになった。面白いかどうかは置いといて…だけど。

役によって出演シーンの長短はあるにせよ、本当なら舞台に出ていない時も、全員生きているし動いているし何か起きているはず。舞台にいなくても存在を感じさせる、想像してもらえる、そんな登場人物にならないといけない。今までもそう思っていたつもりだったけど、今回の作品でより強くそう思ったのは、考えが足りなかったということ。

自分が脚本を書く時、すべての登場人物のキャラクターや行動の時系列を考えている。その世界に存在する人間として成り立っているかどうか。それを演じる時ももっともっとやらないといけないなぁと反省。そして気付かせてくれたお客様に感謝。

残すは千穐楽。

もし良かったら、配信でご覧ください。
そして、どんどんつぶやいてください。

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1/27(水)16:00公演『優秀病棟 素通り科』
配信チケット料金:¥4,000(税込)


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