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ほったらかされ旅~おまけ編~

この旅行記は続きものです。

「三ッ峠山編」

「古民家編」

「温泉編」

からご覧ください。


卵かけご飯を食べ、温泉から古民家に戻ってきた私たちがすぐさましたこと。

それは

二度寝。

二度寝の幸福感たるや。。。

2度目の朝食(昼食?)まで2時間ほどあった。
太陽を浴びながら布団にくるまって2回目の就寝の心地よいことこの上ない。早起きは三文の徳というが、もう率直に言って「早起きは二度寝が出来る」それだけのことだ。

9時半になり、仕方なく身体を起こして母屋に向かう。
朝はなかった軽トラが停まっていた。スタッフの方が朝食を準備しにやってきたのだろう。寝ぼけた顔で母屋に入ると

「おはようございま~す!」

と何やら聞き覚えのある勢いのいい声が聞こえてきた。

ワタナベだ!!

チャラめを想像していたが、至って普通の容姿だった(失礼)。そして手際よく朝食をつくり始めた。「ワタナベさんがつくってるんですね~」とか「本当に無人でしたね~」とか「雑貨かわいいですね~」とか他愛もないことを喋っている中で、この古民家を共同経営していること、離れはワタナベ氏がデザイン(設計)したこと、本業は設計(建築コンサル?的な)会社だということなど情報を仕入れた。

ワタナベ氏作、卵サンド。うまい!ペロリ。

バイトリーダーでも雇われ店長でもなかった。古民家や山梨という土地を生かし、自ら新しい空間を生み出し、価値を創造し、提供している素晴らしい男だった!てっきり東京の人間かと思ったが、茨城出身だったのが面白かった。「その事業、地元でできんかったんかい!」とふたりでツッコミを入れたが、場所は山梨が良かったらしい。

朝食後はもう一つのやりたかったことを。

トランポリン!!
めちゃ跳べる!めちゃ楽しい!

大抵のことは「いいっすよ~!」と返してくれたワタナベ氏。

焚火しても・・・いいっすよ~!
ゴミは置いていっても・・・いいっすよ~!
チェックアウトは何時でも・・・いいっすよ~!

片付けを済ませたらしいワタナベ氏が母屋から出てきて言った。

「じゃあボク先に出ますんで!鍵はテキトーに置いておいてください!」

チェックアウトの時間(10時)はとうの昔に過ぎていた。ワタナベ氏は打ち合わせがあるとかで、トランポリンを楽しんでいるわたしたちより先に出ていった。最後の最後まで客をほったらかす古民家だったが、もうそれに慣れ切って心地よささえ感じた。

春の異常な暑さも相まって、あまりの自由度の高さに海外に来たみたい。今日もこっそり泊まってもバレなさそうだね、とMと話しながら、なんだか古民家を去るのが名残惜しい気持ちになっていた。

MEKIKI古民家に別れを告げ…

さんざんテキトーだのワタナベだのと書いたが、我々にとってはめちゃくちゃ好みの宿で、絶対リピートしたい。次はバーベキューもしたいし、花火もしたいし、もっと大人数で来ても楽しそうだし、つまり最高だったので、季節ごとに遊びに来たいと思った。

最後に、ワタナベ氏に、感謝を伝えたい。
ほったらかしてくれて、ありがとう。

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それから昇仙峡に観光へ。

昇玉堂(巨大な水晶玉にお参り)
未来電話(未来へ願い事を話す)
仙娥滝 with 虹
石門

水晶にちなんだ願掛けスポットがあったり、渓谷沿いの遊歩道には変わった岩や石があったり、なんやかんやで楽しめる場所だった。全ルートは制覇できなかったけれど、マイナスイオンに癒されたし、結構歩いたのでいい運動にもなった(昨日登山をしていたのでクールダウン?)。

ほったらかされまくった旅だったけれど、それは望んでいた旅でもあった。ほったらかされるということは、自由にしていい。スケジュールに縛られない。気分で動ける。それが素敵なことだと今は知っている。

30代前半くらいまでは、とにかくビッシリ予定を詰め込んで、見たい場所、乗りたい乗り物、食べたいもの、買いたいもの、全てを制覇しないと気が済まない傾向があった。旅行中に”ゆっくりする”というのは「悪」とさえ思っていた。遊園地やテーマパークがいい例で、常に次は何乗る?だの、あのファストパスを取るだの、ご飯は並びながら食べるだの、とにかく忙しなかったし、一緒に行った友人とギクシャクすることも多々あった。

それが大人(いい年)になると、”適当に過ごす”ことの重要性や贅沢さが分かるようになってくる。テーマパークにいるのにビールを飲んでゆっくりするとか、海外に来てるのにホテルでダラダラしてるとか、単に貧乏性だったというのもあるし、年を取ったからだというのもあるけれど、今が一番、お出かけ全般を楽しめているようにも思う。

それに改めて気付けた旅だったし、登山も温泉も古民家も最高だった。
次はどこに行こうか。考えるだけでワクワクする。

そして、
早く海外に行けるような世の中になりますように。

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