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夢の国の過ごし方

東京に来てからというもの、最低でも年に1回はディズニーに行っている。めちゃめちゃディズニーファンというわけではないけれど、たまに行きたくなる。そもそもテーマパークは好きだし、アトラクションが好き。比較的激しめのを好む傾向がある。

とは言っても年齢を重ねるごとに、その楽しみ方も変わってくる。

とにかくたくさん乗りたい期

昔、つまり10代とか20代の若い頃は、とにかくアトラクションに乗りたくて乗りたくて、ファストパスをダッシュで取りに行き、乗り終わっては次の行列に並び、並びながら食べられるもので腹を満たし、閉演間際まで粘るのが、この時期。

時に、友人と来ているにも関わらず、それぞれがシングルライダーで攻めることすらある。とにかく乗りたいのだ。ひとりであっても、たくさん乗ること、それが一番大事。

アトラクションに乗ることの楽しさを感じるのはもちろんだが、元を取りたい気持ちもあっただろう。アトラクションを制覇してこそ、ここに来た甲斐があるってもの。

若かった。体力もあった。それでこそ成せる楽しみ方だ。

とにかくたくさん酒飲みたい期

30代に入ると、楽しみが移行する。
「酒」だ。

何をしていても、していなくても、飲みたい。
一区切りついたら、飲みたい。

だからディズニーもランドではなく、シーに行っていた。
なぜなら「酒が飲める」から。

アトラクションにひとつ乗っては、ビールの売ってるお店を探し、ポップコーンを買い、飲む。乗って飲む。乗って飲む。飲むために乗っていたのかもしれない。

しかしランドも変化していた。
実はアルコールは2020年10月1日に解禁されていたというから驚き。
そうとも知らず、去年までシーに通っていたわ、、

アルコールが飲めると分かればこっちのモノ!
久しぶりにランドを楽しむためにいざ、行ってきたというわけ。

とにかくゆったり過ごしたい期

「酒」は然ることながら、30代も半ばを過ぎると、無理しない過ごし方を選ぶ。朝一番に入場するのではなく、お昼前くらいからゆったりと。そして一番の目当てに元気なうちに並び(今回は『美女と野獣』)、友人と近況や他愛もない話をして時間を過ごしつつ、本日のスケジュールを決める。

クリスマース!!

絶対に乗りたいもの以外は気分で。ちゃんとレストランで食事をして、パレードを見ることも忘れない。キツキツに詰めない。”遊間(あそび)”のあるスケジュールを組んだ。

美女と野獣、良かった('ω')

もちろん年齢的・体力的なことが大きいのだけれど、経験によって、モノの価値が変わっていることを実感する瞬間である。ちょっとした不具合(乗りたいものに乗れなかったり、間に合わなかったり)が起きても、遊びがあるぶん余裕が持てる。まあいいか、と思える。

キャストの皆さんの気遣いや苦労に気付ける。楽しんでいるお客さんを見て楽しめる。食事をゆったりと味わえる。隠れミッキーを見つけられる。しょうもない写真撮影をいつまでも続けられる。

ビールを飲んでご満悦
クリスマスのパレード
30TAKEくらいしたジャンプショット

とにかく、せかせかせず、いらいらせず、バタバタせず、過ごせる。ゆったり過ごすことにいろんなメリットがあることを知る。

遅く入場した分、遅くまで遊べた

夢の国の間口の広さ

夢の国は、どんな人も、どんなふうに過ごしても、受け入れてくれる。
今まではあまり気付かなかったけれど、老夫婦や高齢の親子もたくさん来ていた。グッズを身に着けて、楽しそうに列に並んでいる。それぞれの時が流れている。

今思うと、若い頃は色んなことに固執していた。固執することで、自身の機嫌を損ねたり、一緒に行った友人と険悪な雰囲気になったりしたこともある。

何のために、ここに来たのか。
どう過ごすにしても、「楽しむ」ためであることは間違いない。昔みたいにはしゃげなくても、歳に見合った楽しみ方や価値を見つけられている。それってディズニーだけの話じゃなくて、人生に通じるのかもしれない。

夢の国は両手を広げて待っている。

待ってるよ!

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