見出し画像

【2021/10/22】ウ話④

ウーバー配達員をやり始めて、身につけたことがいくつかある。
「道や店に詳しくなる」「体力がつく」といった当然のこと以外で、挙げてみよう。

①距離が目測できるようになる

Googlemapの音声ガイドは「およそ100m先、右方向です」と距離を言ってくる。最初は「100mってどのくらいやねん!!」と思っていたけれど、回数を重ねていくうちに「あの角だな…」と分かるようになってきた。さすがに400m以上先になると直線じゃないと見通せないので難しいが、かなり目測できるようになった。本来ならスマホスタンドを設置すれば、音声に頼ることなく目でルートを確認すればいいのだが、持っていないお陰でこの技を身につけられたという…

②姿勢が良くなる

自転車を漕いでいるとどうしても前傾姿勢になる。だが前傾になりすぎると、バッグに入ってる料理が傾いたり、場合によってはこぼれることだってある。基本的には「背筋ピン」を意識して運転している。今まで猫背気味だったけれど、最近普段の生活でも姿勢を保てるようになった。ウーバーの産物である。

③彼(Googlemap)とケンカできるようになる

Googlemapなくしては配達員など到底できない。Googlemapあっての配達員、Googlemap様々である。だが時に裏切られることもある。実際には通れない道を表示されたり、むやみやたらに曲がらせられたり、なんでこの道!?っていう狭くてボコボコの道を通らされたり、ルート通りに行ったら痛い目を見たということもままある。それでも信じてついていった。彼の言うことに間違いはないと、無謀な道も走り続けた。

だが。配達員を続けていると嫌でも道に詳しくなる。また自宅の近くだったら彼よりも詳しく知っていることだってある。いつからか私は彼の言うことに逆らうことができるようになった。何度「ビボン!」(表示ルートを外れたときの音)と言われても、自分の信じた道を走る勇気を持つことが出来るようになった。

④本質を見極められるようになった

これは大げさ。でも案外、的を得ているかもしれない。
前にも書いたがUberEats配達員の報酬システムは基本的には距離で計算されている。

配送料は、基本料金と配達調整金額の合計で、1件の配達に対して得られる報酬の事です。基本料金はベースとも呼ばれ、レストランで料理を受け取った料金、その料理を注文者に受け渡す料金、レストランから注文者へ届けるまでの距離に応じた料金で、距離が遠いほど金額が上がります。

条件が重なれば近くても高単価の時や、逆に遠くてもあまりもらえないこともある。近いけど急な坂とか、お店で待たされてタイムロスとかも有り得るので、近いからラッキーとも言えず、運まかせな部分も多い。

以前は単価が高ければちょっとハードな条件でも飛びついていた。実際、稼いだお金がリアルタイムで分かるのでモチベーションも上がる。

だが無理は祟る。自転車を長時間漕ぐというのはなかなかの運動である。筋肉痛だけならいいけれど、違和感を伴う痛みだったり、疲れすぎて他のことが出来なくなったり、結果的に効率の悪い稼働になったりするという弊害が出てきた。

そういう経験を経て、オーダーが来た時に、これは自分が運ぶべき料理か、この金額や距離で受けるべきものなのか、身体は無理をしていないか、きちんと本質を見極めてから受けるようになった。それは、お金だけにとらわれない正しいジャッジが出来るということである。ウーバーだけでなく、仕事すべてにおいて当てはまる大切な感覚。それをここで得られるとは…

UberEatsってやっぱり奥が深い。

クリエイトすることを続けていくための寄付をお願いします。 投げ銭でも具体的な応援でも、どんな定義でも構いません。 それさえあれば、わたしはクリエイターとして生きていけると思います!