「助」がつく仕事
「助(じょ)」その意味は
助手、助監督、助演、助教授、助役、、、
全てにおいて、主となるものの補助的な動きをし、手助けをし、円滑に進めるために働く人である。
撮影現場だと、たいてい監督はモニターの前にいて映像をチェックしている。役者たちがいる位置と離れていることもあるので、助監督が監督の指示を役者に伝えたり、エキストラの動きを決めたり、カメラマンやスタッフに情報共有したり、様々な動きが求められる。監督との意思疎通ができていないと、現場は混乱する。大規模な撮影の場合は、助監督も一人ではなく数人いて、それぞれで受け持つ仕事が違ったりもする。
そして。
わたしは、”演出”助手をすることがある。
9月上旬から、自分の所属する劇団や顔見知りの関係以外で初めて、外部の公演の演出助手をさせてもらった。
昨日、全公演が無事に終了した。
演出家を、キャストを、スタッフさんの、「助け」となったというよりは、「助けてもらった」という感覚。
正直、舞台人として未熟過ぎる自分は、知らないことが多い。
この世にどのような劇団やそれぞれが生み出す舞台が存在し、それぞれの流派があり、専門用語があり、ルールがあり、つながりがある。
その1%ですら、きっと理解していない。
それでも、きっと興味があるんだろう、好きなんだろう、そして未熟だが自分なりのポリシーがあるのだろう。
やりたいことやつくりたいものがあって、それを誰かと共有したり、意見交換したり、そういう時間が楽しい。
助手として越権行為なのでは?と葛藤しながら、それでも納得いくまで演出家やキャストの皆と話し合って、あっという間に本番が来て、舞台上で輝くキャストを見て、お客さんの反応を見て、偉そうだけど巣立った我が子を見るような気持ちで、「ああ、良かった」と思った。
自分が出来ることなど大したことはない。
人に寄り添って、だけど自分の思いも伝えて、その上で妥協もして、ただ、いいモノをつくりたいという思いだけはみんな同じだから、それを信じて、進むだけなんだ。
そしてまた次のステージへ進むんだ。
演出助手として、キャストとして、挑みます。
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