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【2021/3.11】毎日がスペシャル

麻利央書店

敢えて、3.11　と。

わたしにとって3月11日というのはターニングポイントである。

10年前。

神戸のラジオ関西にいた。

所属する松竹芸能の大先輩森脇健児さんのラジオの特番イベントに出演するために、ラジオ関西にいた。

わたしと同じように「どうにかして売れたい」「とにかくメディアに出たい」と意気込んでいる同じ事務所の女性タレントが集められ、5人ずつのグループに分けられ、歌って踊るパフォーマンスをする予定だった。

控室で同じチームの仲間と打ち合わせしたり練習したりしながら待っていた。

すると、

映画で見たような津波の映像が控室のモニターに流れた。

あまりにも現実離れをしていて、頭が追いつかなかった。今自分は何を見ているんだろう、何が起こっているんだろう、理解が出来ない。

その一方で、イベントはどうなるのかと思っている自分もいた。

神戸は阪神淡路大震災を経験した街。震災に対して敏感で、対応が早い。

ことの重大さを認識できないまま、ラジオ局の皆さんが慌ただしく動いているのをただ眺めているだけだった。

屋外でのイベントは中止になり、ラジオブース内で特番は行われた。当時のわたしに出来ることはその番組で全力を出すことだけだったので、慣れない歌を歌い、下手くそなダンスを踊り、番組はおそらく無事に終わった。

あとで聞いた話だが、番組に対しての苦情や批判は来ていたらしい。

そんな中で番組を実施してくれた局の皆さんには本当に感謝している。あの番組がなければ、わたしはその後関西でタレントとして活動することはできなかったと思う。ラジオ関西でレギュラーを頂き、森脇さんと仕事をさせてもらい、舞台にも立たせてもらい、活動の幅をものすごく広げてもらった。そして一生繋がることができる仲間を得た。

3.11はわたしにとってはプラスのターニングポイント。

だけど

今も支援を必要としている人がいて、家に帰れない人がいて、苦しんでいる人がいることも忘れてはいけない。軽々しくは語れないし、気持ちが分かるなんて口が裂けても言えない。関連のリツイートしたり、少額だけど寄付をしたり、本当に小さなことしか出来ない。でもやらないよりはやったほうがいい。

今ある幸せを。

大切に。

もうひとつのターニングポイント。

正確には３月１０日。
４年前、賞を頂いて少しだけど人生が変わった。

Facebookで４年前の今日が出てきて、みんなから頂いた沢山のお祝いコメントを改めて読んで

書かなきゃ

って思った。

今、書けていない、書いていない自分を恥ずかしく思った。あんなに沢山の人が応援してくれて、お祝いしてくれてたのに、今のわたしには何も報告出来ることがない。

悔しい。

今日がまたターニングポイントになる。


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