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人の気配

今年度に入ってご縁をいただき、市民参加協働推進課の皆さんと一緒に「うえだアトリエ研究所」という任意団体をつくった。上田市役所の2階にできた「まちのアトリエ」というスペースを有効活用するため、さまざまな企画を行っている。

ものごとや人が集まり、情報がめぐり、市民活動が活発になる。
上田市が魅力的な街になる。

そのあたりが目指す場の姿だと思うのだけれど、如何せん人の気配がしないなあ、というのがはじめの個人的な印象だった。
棚と資料、たくさんのお知らせ。何かもっと手触り感のあるもの、「人の気配」がするようなこと、と知恵を出し合ってきたのだけれど、先日7月4日から始まった「たなばたまつり」が、なかなか実施してよかったなと思っている。手前味噌で申し訳ない。

よくある「笹があるから、短冊に願い事を書いたり折り紙を折って飾ったりしてね」というコーナー。笹は課長が自ら採ってきてくれたものを使っていて、飾り終わったあとは地域内のお寺でお焚き上げをしてもらう。
昨日ちらりと立ち寄ったら、意外にも子どもたち、それも漢字が書けるくらいの子たちの短冊が吊るしてあっておどろいた。立ち入れる時間が市役所の営業時間と一緒なので、主には平日の昼間なのだ。小さい子のイラストやおじいちゃんおばあちゃんからの書き込みはあるだろうなと思っていたけれど、なるほど学生さん世代もきているのか・・?と、ひとつ大きな発見だった。

自分が見ているときの利用され具合しか認識することができないけれど、なにか時間を超えて共有できるものがそこにあると「そうよね、ずっと存在しているものね」と、改めて気づくことができる。時間や日によって来る人も、過ごし方もさまざまなんだろう、そんな想像が広がる。
人の気配の手触りってこれだな、と、思った。

想像していた人も、していなかった人も、確かにそこにいるという見てわかる実態。時間軸を取っ払って誰かと繋がれるようなこと、ちょっと意識して企画をしてみたいと思った。

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