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Un caffe, per favore! (I)

面白い本を見つけた。
『バール、コーヒー、イタリア人』

一目惚れだった。私はすぐこの本をカウンターまで連れて行く。バンザーイ!電車や隙間時間での愉しみが出来た!

読み進めていく中で、ミラノで体験した謎が解き明かされていった。

法政大学へ留学生として来ていたイタリアの男の子。
彼はミラノの近くに住んでおり、そして生粋のイタリア男子。イタリアを何よりも愛し、Ehi, beauty(ciao Bella)😘がお決まりの挨拶。
ヨーロッパへ行くのならここに寄ってよ!と言われてミラノへ行った時の事。

第1回はスターバックスについて。

深夜のミラノは不気味に静かでホテルの明かりが怪しげ。チェックインしてお部屋に入ると、急に電気が消えたり。見慣れているものとは異なる形をしたトイレ。でもベッドはシングルのわりに広く、ようやく落ち着くと彼から無事に着いた?と連絡が来る。

じゃ、10時にスターバックスに集合ね!

え、スターバックスって何処の??どれやねん!!

しかし東京みたいにやたらとスターバックスパラダイスなのは珍しく、なんとイタリアには1店も進出していなかったという事実。ハワードシュルツさんがイタリアでの体験からインスピレーションを受けて創業したのに。
そしてミラノのそれはつい最近オープンしたてでイタリア第1号店!

何故スターバックスがあまり進出できないのか?
それはもうイタリアには充分バール(カフェ)が存在することと、バールのクオリティが高い為。
バールは競争率が高いぶん、お客さんを満足させなくてはならない。差異化にも繋がるが、それぞれのお客さんのリクエストに応えたりと外資系ならではのマニュアルだと対応しにくい事がある。
経営学でlocalisation にあたることだと、もっともイタリア人はみんなと違う事が好きで、めちゃめちゃなカスタマイズもする。(イタリアのトルコロールをしたジェラートにジンを添えたのを頂戴!とか)そんなリクエストにもバールの店員は朝飯前なのだ。
良質なバールがあるから、わざわざスターバックスが進出しなくとも間に合っている。というのがこの本の言い分である。

ミラノでの話に戻る。
翌日スターバックスに着き彼を待つ時。
10時。イタリア人の時間感覚はゆっくりだと聞いていたため遅れて来るとは予想していたけど、やっぱり来ないと不安だった。
中世の街並みが残るミラノの真ん中に1人取り残された様な気がして、ひどく時間が長く感じた。

5分後、彼がやって来た。(意外と早い)

ああ、よかった〜!

安堵と共に彼に再会出来た嬉しさでお互いハグすると、そんなに心配しないで大丈夫だよ〜、簡単さ!と笑っていた。
スターバックスの中を通ると、まるで聖堂の様で、私の知っているスターバックスとは全く違った。でもまだ序の口である。

continua...

#イタリア  #🇮🇹 #コーヒー #スターバックス #ミラノ


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