【公開】ピアスキーマ療法LINEグループの活動〜「機会を得たワーク」と「代理学習」の実践〜

今日はピアスキーマ療法のLINEグループであった事件勃発と解決までを紹介したいと思います。

グループスキーマ療法には「計画的ワーク」と「機会を得たワーク」があります。セラピストのいるグループスキーマ療法ではどちらも均等に進んで行きますが、ピアスキーマ療法では強制力が弱いために「計画的ワーク」は試みているものの少なめで「機会を得たワーク」がほとんどです。今日紹介するのは、この「機会を得たワーク」です。

「機会を得たワーク」とは、事前にプランニングされたワークではなく、メンバーが持ち込んだ事件などをきっかけに行われるワークのことです。


+++ピアスキーマ療法LINEグループのやりとり+++

2020.2.2
A: 【つぶやき】
生まれたくなかった、なんで産んだんだろう?という気持ちが強くなっている。生きている以上死にたいとも思わないし消えたいとも思わない。しかし、生まれさせられたことの重責、勝手に与えられた生きるという責務、そんなものはいらなかった、そんな気持ち。

2020.2.3
A: 【続つぶやき】

気を抜くと「しにたい」と思ってしまうしツイートしてしまいそうになる。だけど、「しにたい」が大嘘なのを僕は知っている。ただの、ボキャ貧、正しく自分のつらさを表現できないから何でもかんでも「しにたい」で済ませようとする怠慢であることを知っている。よく考えたらしにたくないことも、しにたい理由は下らなくて簡単に回避できることも知っている。「しにたい」という単語は呪いというか、言霊がある。言葉には言霊があると思う。本当は死にたくないはずのボキャ貧なだけだったのに、「しにたい」と言ってしまうと簡単に「しにたい」の渦に取り囲まれて、抜け出せなくなる。そして気がついたら「しにたい」しか考えなくなってしまう。本当はそんなことなかったはずなのに、「しにたい」という言葉の便利さに支配されてしまう。だから僕は「しにたい」と言わない。しにたくないのをわかっているから。自分が死にたくないことくらい、もう何年も前から知っているから。生きるのがめんどくさいとか生まれなければよかったとかは正しく思うが、しにたいはそのどちらかの言い換えであって正しくない。だからなるべく適切な表現を選んで「しにたい」の呪いを回避していきたい。それなのに、ふと「しにたい」と思いそうになって、そんな自分は「やばい状態」だと判断して、しにたいと思わなくて済むように眠ってしまう。きっと今は、ボキャ貧なんだなぁと思う。2泊3日の母親接待の影響で死にたいを正しい欲求に変換するエネルギーを持ってないんだなぁと。
だって、ミシンができなくて本が読めなくてラックが組めなくてペットの世話ができなくて寝てたから「しにたい」なんて、あまりにもお粗末な死にたい理由すぎて、明らかにおかしい。
単純に、ミシンができなくて残念に思ってて、本が読めなくて焦ってて、ラックが組めなくて途方に暮れてて、ペットの世話を後回しにしてしまって申し訳ないだけなのに、それをすべて「しにたい」で済ませようとしている。怠惰なボキャ貧だ。
ああ、ここでアウトプットしたら死にたさの正体も正しい表現も得られたからここにつぶやきに来てよかった

A: それで、私は今起きていて、やっと覚醒したんだけど、次に何をしたらいいかわからないの。誰かに教えて欲しい。
指示されないとずっと布団の上にいてしまう。

B: うーん、効くかどうかわからないけど、自分だったらこういう時は爪を切る、耳かきをする、ムダ毛処理をする、シャワーを浴びるなどの自分メンテナンスを自分を大事にすることを意識しながらやるかなぁ

A: 自分メンテナンスはいつも後回しなの。いつもだから週一お風呂とかなの。今は自分メンテナンスにかけるエネルギーがないの。自分メンテナンスするとスッキリするけど、自分メンテナンスしてたら生活ややるべきことが回らないの。耳かきはしたいから、あとで寝る前にすることにした。

B: なるほど…エネルギーない感じなんですね。

A: 身体エネルギーがあるとゴミ屋敷になる前の家を掃除してしまうし、精神エネルギーがあると知的作業をたくさんしてしまうから、自分メンテナンスに使うエネルギーがないの

B: 自分だったらゲームとかするけど…何か淡々とできることがいい気がするんですよね…Aさんだとそれがミシンとかに当たるのかもしれないですが…

B: ちょっと思いつかないです…ごめんなさい😭

C: うーん、わたしだったら…ヒーリング音楽をかけてぼーっとする、とかかなぁ…
あとは綺麗な写真をひたすら検索して見る、絵を描くとかも良さそうかなぁ、塗り絵とかは如何でしょうか?

A: コーピングじゃなくて、次に何したらいいか教えて欲しいの。(非自律的チャイルドモード)
コーピングじゃなくでガイドが欲しいの。今やるべきことは何なのか順番決めて欲しいの。
Dは?Dは?グッドペアレントD、教えて

C: なるほど、ふむふむ…

E: Aさん、Aさんのグッドペアレントとして話しかけるよ。
Aさんはこれからやりたいこととか、ある?
あったらその順番を決めるよ。
特になかったら、寝たい時間を教えてくれたらそれまでにやることを決めるよ。

E: どうしてほしいか言ってくれてありがとう。
Aさんがしてほしいことがわかったから一緒にやることを考えられるよ。

A: ペットの飼育はやらなきゃいけないから絶対やるの、あと、21:00に飲まなきゃいけない薬をまだ飲んでなくて、でも飲んだ後に作業すると寝れなくなるからペットの飼育をした後に飲まなきゃいけないの。
あと、お肉をまとめ買いしたのに賞味期限が一昨日過ぎてて、大丈夫そうならハサミで切って冷凍したいの。お金もったいないの。やらなきゃいけないことはこれだけ。
あとは、本当はミシンをしたくて、あと本も読みたい。でも、きっとやらなきゃいけないことやったら、0:00になっちゃうから、やらないほうがいい気がする。それがちょっとかなしい

A: EちゃんEちゃんありがとう。助かった、ありがとう
Eちゃんが私のグッドペアレントになってくれた、うれしい、うれしい
私にもグッドペアレントがいた

A: Eちゃんが、質問してくれたから、答えたら自分で整理できたよ。
お肉冷凍して飼育してなるべく早くお薬飲む。
あとは眠くなるまで本を読むよ。

E: そっか。やりたいこと教えてくれてありがとう。
じゃあ
①ペットの飼育
②お肉を冷凍
(小分けにするとかとりあえず考えなくていいよ!冷凍さえできればいいよ!)
③お薬を飲む
④できれば歯磨きをする
⑤0:00くらいに寝る
ってことにしよう。
本とミシンは、もしも時間が余ったら②と③の間にやって、できなかったら明日しよう

A: わかった!
小分けにするを考えなくていいって言ってくれて助かった

A: 歯磨きも頑張る、歯磨きは好き

E: うん!
歯磨きするとすっきりするしね(*ˊ ˋ*)

A: 飼育とお肉終わったら連絡する。お薬終わったら2度目の連絡する。

A: ありがとう!ありがとう!!!たすかった!!!コーピング教えてくれたみんなもありがとう!寝る前にやる!

E: 了解!
ぼくは明日初めてのデイケアで朝早いから、あと30分くらいしたら寝ちゃうと思うの。だから連絡に返信できなかったらごめんね

C: どういたしまして
Aさんのこと、見守ってるね(✿´ ꒳ ` )

D: 遅くなったけど、いまDここにいるよ

A: ペットのお世話とお肉の冷凍できたよ!歯磨きしてるよ!

A: グッドペアレントDがいなくて不安だったけど、Eちゃんがグッドペアレントになってくれたよ!

C: えらい!(✿´ ꒳ ` )
わたしも今日記書いてます
0時くらいまでに寝れるといいね

A: 歯磨き終わって夜のお薬も飲んだよ!2時間の遅刻服薬で済んだ!
部屋の電気を消して枕元ライトをつけたよ。0:00を過ぎても寝れそうになかったら安定剤を追加頓服するよ。
今から今のことのセルフモニタリングするよ

D: うん!会話の流れ見たよ!グッドペアレントEちゃんが来てくれて良かったし、ガイドがほしいの、って言えたAも、ちゃんとなにをして欲しいか人に伝えられていて良いと思った!がんばったね。

A:【セルフモニタリング】
出来事
2泊3日の母親接待の疲れで丸一日眠っていて起きたら20:00だった。LINE交換日記用のメモも書いてなく、誰とも交換日記ができないまま22:00ちかくになった。
昨日の交換日記で今日やりたいことと書いたことは、飼育部屋の掃除と飼育部屋のラックを完成させること、昨日ジモティでゲットした衣装ケースを洗うこと、早寝することだった。(ペットの世話は当たり前なので書かなかった)後からお肉のことを思い出したので心の中でお肉の冷凍もやることに加えた。
しかし、起きたら飼育部屋の掃除他、やりたいことではなく毎日のルーティンの「世話」と買いだめしたお肉の冷凍が終わってなかった。
やりたいこともいっぱいあったのに、何も終わってなくて、ピアグループラインに【つぶやき】の投稿をした。つぶやきの投稿をして、グループに「次にやることを教えてほしい」と投稿した。2人のメンバーから「コーピング」が送られてきたので、「コーピングではなくガイドが欲しい」と伝えた。その後、別のメンバーから「グッドペアレントとして話しかける」と言われて、ガイドを受けた。ガイドどおりに行動して、無事にやることを終えて布団に入った。

思考
①起きたとき
・死にたいと思いそうなくらい1日を溶かしてしまったが死にたくないからつぶやきを投稿して頭を整理しよう
・呟いたらなんかエネルギーがなくなっちゃった、でもやらないと
・誰かに「これやって、次これやって」って教えてもらいたい。そしたら布団から抜け出してちゃんとできる気がする
・みんな既読つけてるのに反応ないな、かなしいな
・あ、でも、既読が同時に何件もぱってつくってことはみんな何か書いてるんだな、待とう

②コーピングなどのレスポンスがきた
・ちがうの、ちがうの、コーピングなんてしてる場合じゃないし今ずっと寝てたの
・「次のに何をしたらいいか教えて」って言ってるのになんでコーピングがくるの
・ちがうの、ちがうの、Dなら教えてくれる?Dならお薬飲んだかとか聞いてくれるし飼育のこともわかるし教えてくれる?
・でもDずっと既読ついてないし2人暮らしだから今は余裕ないんだ、他のメンバーに頼らなきゃ
・せっかくいろいろコーピング教えてくれてるのに、ありがとうも言えない、コメントくれて助かったも言えない、だめだ、不安にさせてしまうし無力感を味合わせてしまうからなんか言わなきゃなのに今はそんな余裕ない
・グッドペアレントが欲しい、私にもグッドペアレントがほしい、私のグッドペアレントはどこにいるの?
・私のグッドペアレント…D、D…グループでメンションなしなら許される

③Eちゃんがグッドペアレントになって話しかけてくれた
・グッドペアレントだ!Eちゃんがグッドペアレントになってくれた!
・そうなの、こうして欲しかったの
・そっか、私が「ガイドが欲しい」って初めに言わなかったからコーピングが来たのか、でも「次に何したらいいか教えて欲しい」で伝わると思ったの、伝わらなかったのね
・でも、みんながコーピングのコメントくれたから、ガイドが欲しいって言い直せてちゃんとグッドペアレントがガイドしにきてくれた、よかった助かった

感情

絶望感 40%
焦燥感 50%
何も感じない感覚 70%


絶望感 60%
不安感 60%


絶望感 0%
不安感 0%
安心感 90%

スキーマ
今は考えるの面倒

モード

脆弱なチャイルド
→非自律的チャイルド
→脆弱なチャイルド


非自律的チャイルド
→脆弱なチャイルド


非自律的&脆弱なチャイルド
→安心したチャイルド

中核的感情欲求
・ガイドされたい
・安心したい
・守られたい

行動
・グループラインに投稿する
・得たアドバイスをもとに行動する
・行動の結果を報告する
・報告後にモニタリングを始める

身体反応
①②
体の重たさ

号泣
→体の軽さ

コーピング
・グループラインへの投稿
・泣いたこと

サポート資源
・どんな状態でも投稿できるピアグループという場所の存在
・とにかくコメントしてくれるメンバーたち
・グッドペアレントとして話しかけてくれたEちゃん
・ピアグループに投稿できる自分の自己開示能力
・セルフモニタリングの習慣
・ガイドさえあればちゃんとサカサカと作業できる自分

生得的気質
・先延ばし
・優先順位をつけるのが苦手

感想
今日はなんか甘えたかった。無理矢理自分を律して行動することもできたかもしれないけど、グループに甘えたかった。Fちゃんに「Aさんも休んで」って言われたからかもしれない。「みんなのグッドペアレント」をやめて、私のグッドペアレントが欲しくなった。だから、甘えた。甘えてるから非自律的チャイルドなのはわかってたけど、甘えたかった。甘えた結果、甘えを受け入れてもらえて満たされた。みんなありがとう。

C: A:さんAさん、ありがとう
このセルフモニタリング読みました。読んでみて、今回を振り返って、本当にわたしのこれから色々治療していく上で参考になりそうです
具体的にどう参考になるかは、これから進まないとわからないけど、上手く言葉をかけられなくて悔しくて、泣きそうになりながらも敢えて黙って様子見てたら、あぁこうするんだな、って少しわかった
AさんからSOSきた時、わたしは伊藤先生の本を読み漁って、どうすればいいか伊藤先生の本に助けを求めた
本に助けを求めながら、あぁ、これはわたしの出番ではないかもしれない、と悔しくてたまらなくて、涙が出そうになった
でも、Aさんが今回、非自律的なチャイルドモードになったことが、わたしを変えようとしてる気がする。だから、Aさんに感謝します
声がかけられなくて泣きそうになるくらい悔しいと思ったことは、敢えて正直に伝えようと思いました。それを書くこともわたしの現状を知るきっかけになったから
本当にありがとう、Aさん

D: Cさん投稿ありがとうございます!
会話の流れを見て学習してるんだなあ、と思いました。あと、Cさん自身がどんな気持ちだったかを表現してくれて、私Cさんの気持ちが知れたことがうれしいです。
あと何より、このグループラインがCさんの居場所の一つになってきていることが嬉しい。

A: @C
今やっとヘルシーに戻れたから、まともに会話できるようになったからコメント返すね。
きっと、BさんもCも一生懸命私のことを助けてくれようとしてるんだなって頭の中ではわかってたんだけど、非自律的チャイルドモードだからどうしてもコーピングを教えてくれたことへのお礼が言えなくてわがままなことをたくさん言ってしまって傷つけてしまう傷つけたくないって、そのときずっと思ってたんだけど、そう思ってても行動として表現できないのがモードなんだなって、モードに支配されながら理性の部分はそう思ってて、自分でもモードの恐ろしさにびっくりしたよ。
Cがコメントしてくれたことは、非自律的チャイルドモードの私には効果がなかったんだけど、それを乗り越えたヘルシーな私には「困ったら自分のできる範囲で助けようとしてくれる人がいる」っていう安心感に繋がったの。
助けたい人を助けられない悔しさとかそのために本を読み漁るの、私もよくやるから、すごく気持ちがわかるよ。だから、そんなに一生懸命になってくれたことがわかってとても嬉しかった。今こうやって教えてくれてありがとう。
スキーマ療法は実際にどんなふうに人がモードに入ってそれが解除されて癒されていくのか目の当たりにしないと、なんかピンと来ないことあるよね、私もよくわかる。
今回、Cの変化?のきっかけになれたなら、みんなに甘えてよかったって思えた。教えてくれて本当にありがとう。

C: 【記録】
何故ここまで悔しいと思ったのか、に焦点を当てて書きます
わたしはまだ知識も無く、その状況で下手に声をかけることは、Aさんを更なる混乱や、つらい気持ちに拍車をかけることになる。だから申し訳ないけど、黙っていたほうがこの場合良いんだろうなと思った
この悔しいという思いは、決して無駄じゃないということもわかった
そして、人には出来ることの限界がある、ということも知ることが出来た。更に無知なまま関わろうとすることは、人によっては失礼に当たる、ということも学べた
今回自分の無力さを嫌というほど味わったことが、ひとつの進むきっかけになり、また自分の置かれた立場をもかえりみることが出来た
そうなることが出来たのは、今回のことがあったから
本当に感謝したいし、感謝してもしきれないくらい
改めてありがとうございます^ ^

C: ホッとしたのか、わたしが今度は涙が溢れてきました😅

C: わたしはまだモードに入り切ることが出来ないから、多分交代人格が現れるのかなぁとも思いました
安心が出来てないんだと思う
それもまた皆さんにとって失礼なのかもしれないけれど、わたしはまだ出来ないんだ
安心して我儘を言うことが出来るモードにすら入れない状況なんだなって、知ることが出来た
今はなんの涙がわからないけど、涙が止まらない

D: 安心できないことは失礼なことではないと私は思います。安心できないなあ、と思う自分の気持ちをちゃんと受け入れてて、自分に対して素直な姿勢である点で、良いことだと思います🙆‍♀️
あと、「安心できない」と言えるくらいに、ここが安心な場なんだとも思いました。
私なら、安心できない場所だと、発言したくない、ここからいなくなりたい、早く帰りたいとか、きっとそんなことを考えると思います。
いろんな気持ちが入り混じって涙が出ているんですかね?泣けるときはたくさん泣いて良いんですよ。そしてまた何かあったら、ここに投稿してくださいね

C: ありがとうございます
なるほど、そういう捉え方があるのですね!安心できるから「安心出来ない」と言える、眼から鱗です!!!
そうですね、なんか不思議な気持ちで涙が溢れて止まらないです。少しこのまま泣いてみます
ありがとうございます(✿´ ꒳ ` )

A: Cの涙の理由はわからないけど、きっとネガティブなものじゃないって私は思うよ。
Cは、自分のことを謙遜するけど、Cは誰れよりも自分のことをよく観察して記録を投稿してて、私たち他のメンバーにいい意味で刺激になってると思う。
こうやって記録を投稿できるのはCの強みだと思う。
モードに入れないタイプの人もいるけれど、モードに振り回されちゃうタイプの人もいて、私は元々は脆弱なモードに入れないけど他のモードには勝手に振り回されちゃう人だったから、モードに入れるかどうかはあんまりなんかのトレーニングの成果っていうよりも、どういうタイプの問題を抱えているのかっていう感じだと思う。
このグループにも、モードに振り回されている人とモードには入れない人といると思ってるよ。懲罰的モードや回避モードに支配されてるせいで投稿ができない人もいるから。
でも、私はたしかにトレーニングで、モードに振り回されずに「特定のモードに意図的にとどまる」「自分の持ってるモードにわざと入る」などのモードのコントロールができるのもたしかだよ。でも、今日はモードに支配されてて、コントロールはできてなかったよ。
Cまだモードに入ることができないんだって言ってたけど、Cは脆弱なチャイルドモードに入るのが得意な人だと思うよ。そして、脆弱なチャイルドモードに耐えきれなくなると交代人格が出てくる人なんだと私は理解してる。
Cもちゃんと、自分の入りやすいモードを持ってると思う。だから、そういう意味では安心して欲しいって思った。
少しずつ脆弱以外のモードも発見して、「今このモードだ!ここに留まろう」ってできるようになるといいね。
私は脆弱なモードに意図的にとどまる練習中だよ

C: なるほど、そうか…耐えきれなくなると交代人格が出てくるのか…
入りやすいモードを持ってるのは、自覚なかったです
言われてみれば、確かにキャス配信などで甘えたりしてるなぁ…実際わたしかどうかわからないけれど…
ここに留まろう!て出来るように、様々な自分のモードに気付きたいですね
涙はネガティブな感情ではないのは確かです。とても温かい感じがしましたね。心地よい、泣いても苦しい感じはあまり無かったです

C: 今夜はそろそろ寝ますね
皆様ありがとうございました😊
明日、少し整理できたらしてみようかなと思います
おやすみなさい(✿´ ꒳ ` )


++++++

今回の「機会を得たワーク」では、Aさんがチャイルドモードになって混乱しているのをEさんがグッドペアレントとして接して安心させたという流れです。このようなチャイルドに対してグッドペアレントが安心を与えることようなワークを「モードワーク」と言います。

モードワークは色々なパターンがあるのでグッドペアレントが安心させるだけがモードワークではありませんが、今回はグッドペアレントの役割が明確に現れる事例だったので紹介しました。


また、今回の事件では、モードワークのあとにCさんが「代理学習」を行っていることもわかりました。

代理学習とは、グループスキーマ療法の醍醐味の1つなのですが、自分自身がワークに参加して何かを学習するのではなく、メンバー同士のやりとりを見て自分に役立つように結びつけて理解することを言います。Cさんは代理学習という言葉は知らないようでしたが、代理学習ができたことを報告してくれました。そして、自分が事件の最中にどんな気持ちだったのか教えてくれました。

そうしたことで、Cさんや他のメンバーのつながり感が濃厚になったのが上記のLINEのやり取りでもわかると思います。

グループスキーマ療法はメンバー同士の信頼感がなければ成立しないので、今回の事件とCさんの自己観察の告白はグループに信頼による親密さをもたらす良いきっかけになったと思います。

サポートありがとうございます。みなさんのサポートは、スキーマ療法や発達障害、当事者研究に関する書籍の購入やスキーマ療法の地方勉強会、ワークショップ開催などの費用に充てたいと思います。