【心から踊れる日を夢見て-4】

その大手ヨガスタジオは理学療法士さんたちの個人メンテナンスが受けられるプログラムがあります。マンツーマンなので枠が限られていますが、数名の理学療法士さんたちでチームを組んで情報を共有してくれるので、どの先生の指導を受けても状況を把握してもらえるようになっています。先生方は動くための体の知識はもちろん、ヨガやピラティスについても理解してくれているところが心強い。

そんなわけでまずは講義を受けた清家先生のメンテナンスを受けに行きました。
清家先生は、私の状態を見て
「自分の感触としては、変形が半分、残りの半分は筋肉筋膜によるものなので、ここは変えられます」
と言ってくれました。
これはすごく響いた。

変形性股関節症自体は治ることはないのです。が筋肉や筋膜を改善させることで、股関節に負担のかからない位置で動くことができれば、悪化させずに動くことができるのです。自分でできることがある・・・これは大きな希望になります。

さらに約1ヶ月後、今度は別の理学療法士、清野浩希先生にお世話になりました。この方が私のレントゲン写真を見て「相当頑張って踊ってこられたのですね」と言った方です(【心から踊れる日を夢見て-1】参照)。
理学療法士さんにしては相当珍しいと思うのが、オステオパシーも好きで勉強されている、というところ。ここ、私としてはかなり気になるポイント(笑)。

両先生とも、筋膜や筋肉をほぐす施術だけでなく、動きや使い方を丁寧に見てくれて、自分でやれるメンテナンス、動きの修正方法などの的確なアドバイスをくれます。
そうなのです。「ほぐす」だけだと柔軟性の高い(=ユルい)私は関節が不安定になり痛みが出ることが多かったのですが、ほぐしてから正しく使うことで安定性が生まれます。そして「このくらいは動けそうな人だから…」と教えてくれた体操が、これまた目から鱗でした。

この最強の理学療法士チームのメンテナンスはまだ2回しか受けてないけど、すでに諦めていた動きが少しできるようになってたり、ヨガの動きをやっている最中でも、あ、ここが負担になってたんだ、と分かることが増えました。まだまだ試行錯誤の日々だけど、ただ闇雲にあれこれトライしつつ病院通いしてた頃とはだいぶ体も気持ちも変わってきています。
もちろん体も気持ちも日々変化する。だからその都度課題が湧いてくるだろうし、体を動かす仕事をやっている以上、これからも試行錯誤を繰り返すのだと思います。その試行錯誤の中でものすごく重要視なのが自分の感覚…なのだけど、この話はまたあらためて。

とはいえようやく霧が晴れてきた。まだまだ道は平坦ではないけど、視界が開けただけでもありがたい。

そして改めて、ずっと踊ってきた私がこういう状況になり、踊れなくなった意味を考えてみたりしています。

(つづく)

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