見出し画像

銭湯。

京都の冬は、寒い。

地べたから、しんしんと冷えてきて、

おこたに入っても、ヒーターのそばに引っ付いていても、

寒うてならん日がある。

そんな日は、仕事が終われば

着物をさっさと脱いで、

髪も適当に解いたら、

パジャマに着替え、ダウンだけ羽織ったら、お風呂セットを持って、

家を出る。

北大路通りを渡ったら、すぐ目の前が、

お風呂屋さん。

京都は減ったとは言うても、今も多くの銭湯が残っています。

スーパー銭湯って名前やない、

タイルに富士山の絵が描かれて、

番台に座ったはって、牛乳瓶が並んである冷蔵庫が置いてある、

そんな銭湯。

夜遅くまでやっているというても、店の前は11時まで。

逃げるように駆け込むと、

お馴染みさんばかり。

観光客のいはらへん、ほとんどがご近所さんな、京都の銭湯。

古めかしい蛇口の前に座り、

身体を流し、お風呂に浸かる。

ピリピリっとしてくる熱いお湯にゆっくり浸かり、

身体を伸ばすとじんわり汗が流れてくる。

「今日はちべたかったなぁ」

おばさんに話しかけられ、

「雪でも降るんちゃいますか」

井戸端会議ならぬ、銭湯会話を楽しむ数十分。

銭湯をでる頃には、

ぽかぽかになって、雪の降りそうな空を見上げながら、

家に帰る。

冬の贅沢。

#京都 #料理屋#女将#京都の日常#京都の冬#スキしてみて





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?