ゆかた。
七月の上旬になると、祖母や母が見立ててくれた浴衣が届きます。
二十歳になるまでは袖丈が少し長くて、肩縫上げがしてありました。
ひと夏に数えるくらいしか着ないのに毎年誂えてくれる。
白地に紺、紺に白やったり毎年違う。
着いひんのに「たとう紙」を開けるのが楽しみどした。
仕事中は基本着物。
それでも暑うて着替えるのもじゃまくそうなると、
「ええか」となって浴衣にさせてもらいます。
帯の結び方は着物と同じお太鼓。
肌襦袢の上に着る日もあれば、竺仙のゆかたやったりすると筒袖の襦袢に襟をつけ着物風にする日も。
浴衣、京都は朝から日中に出かける時にも着ます。
母が亡くなる直前まで私と娘のを誂えてくれていましたから、
肩縫い上げの浴衣を入れると相当の枚数になります。
娘の浴衣に袖を通すこともあれば、娘が私の浴衣を着る日もあったり、
なかにはお揃いの浴衣もあって、偶然に揃いの日もあります。
どの浴衣を着てもその年の夏を思い出します。
もう買わへんな!思うておりましたが、
今風のハイカラな柄の浴衣が何枚も増えたはる。
いつの間にやら娘が買ったはって和ダンスに入りきらへん。
最初は喜んで着たはっても、そんなん数日のこと。
「おばあちゃんの誂えてくれた浴衣が着やすい」
元に戻ります。
我が家はこのままいったら、
浴衣屋さんが開けるんちゃうやろか(笑)
#京都 #料理屋#女将#京都の日常#スキしてみて#浴衣
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?