それはまるで。。。

ほとんど沈没しそうな船に乗っていて
次から次へと穴が見つかり
海水が勢いよく入ってくる。

それでもなんとか沈まないようにと
必死に水を掻き出すが、
ほとんど意味のないことで。

手作業で掻き出したところで、
このままだと2人とも沈んでしまう。

というか、沈むのを解っている。

で、その次の判断は
そのまま船に残るか
1人用のボートで逃げ出すか。

何度か逃げようと試みる。
もしくは逃げてみる。

だけど、一度は脱出することができても
また戻って水を掻き出したくなってしまう。

なぜなら船にいたら、

いつかはボートで逃げられるという
希望があるから。

そして船を壊す原因の人。その人が怖いんだけど、 いつか、

その人が壊すのをやめてくれるんじゃないかと思ってしまうから。

居心地が悪いはずの船に
なぜかもどりたくなってしまう。
居心地の悪さよりも慣れを脳が欲してしまうから。

すぐ見える島には助けてくれる人が必ずいる。それもなんとなく解っている。


戻ってはいけないよ。

今すぐボートに乗って。
沈んでしまってからでは手遅れになる。

解っているんだけどね。
ふぅ。

#ひとりごと #プロローグ #コラム #マリコラム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?