たましいはしずまらない

妄想は自由だって
誰が言った?

堂々巡りの繰り言を
きょうも詩人は歌ってる

アイシテルは呪文
ロマンは欺瞞

天使はきょうも嘘をつく

あなたを想っているだなどと
乾かぬ舌のあっかんべー

残酷な天使はきょうもひとり
まっすぐな眼差しで
救いようのない優しさで
真っ赤な心臓しぼりあげる

あなたの欲しいものは何
もうそこには何もない
がらんどう

空っぽだからきっと
よく響くのかもしれないよ

うつくしすぎるうたは
くるしすぎる記憶の
封印をいとも簡単に解く

ほらこれが
ほらほらこれが
みたかったんでしょう

痛ければ痛いほど
笑ってる

残酷だからこそ救われる
弱いからこそ微笑んで

止まない子守唄は
いつしかレクイエムに変わり

歌っていたお母さんは
もうどこにもいない

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