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歌うことば〜作詞ワークショップ①まりこの場合

このほど全5回の作詞ワークショップをすることになって、これまでに3回開催した。参加者は15人ほどだがいつも穏やかで楽しい気分に満ちている。テレビでは毎日オリンピックの競技とコロナ関連のニュースが交互に流れている。気温も連日35度を越え、いろんな意味で日本は燃えている。

第一回 まりこの場合 7月16日(金)

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この日の参加者は15人とゲストが一人。ゲストはシンガーソングライターの奥田さやかさん。さやかさんはもともと講座の参加希望だったけれど、小さなお子さんがいるので躊躇していた。「じゃあ、来れる日に来てくれたらいいからゲストで少しお話してね」とお誘いしておいた。

初回はわたしの自己紹介や、参加者の自己紹介に時間をしっかり割いた。わたしのこれまでの活動などもざっと話す。地元なので顔見知りの方も多かったけれど、中には初めてお会いする人もあった。

参加者の自己紹介の中で、なぜここに参加しようと思ったかも話してくださいとお願いすると、みなすらすらとお話してくれた。コロナ禍で何か書いてみたくなったという方、なんとなく勢いで申し込んだという方、詩を書くのが好きだからという方、演奏はできるので作詞にも挑戦してみたいという方もあった。

また、コロナ禍で娘さんの暮らす松江に越してきたという方もあった。滋賀県から来られたその方は、友人に「島根に行くなら浜田真理子に会えるね」と言われて何がなんだかわからないままに申し込んでくださったとのこと。嬉しい出会いだ。

この日「作詞なんて自分にできるのか」とか「詞を書くなんて、自分の心のうちをさらけ出すことになるのではないか」と心配している人が何人かいた。書けるか書けないかは、やってみないとわからないし、そもそもここへ来るだけで、もう半分くらい目的は達しているような気もする。

心をさらけ出したくないのなら、まずはさらけ出さない歌を書けばいいのではないかとも思う。ワークショップでいきなり知らない人相手にさらけ出せと言われるのもしんどいよね。夏休みの読書感想文だって、いきなり作者の意図はとか言われたって書けっこない。まずはあらすじを書けばいいと思う。

詩でも歌詞でも、なんでも文章を書くことはどうしたって自分と向き合うことなのだから、どんなにさらけ出すまいとしても、出ちゃうんだよね、これが。ストレートな心情表現だけがその人を表すわけではないと思う。その人ならではの言葉の選び方とか、「言わなさ加減」でも推し量れるのだ。このことは、これまで何回か行ってきたワークショップの経験からも言える。

2時間のワークショップの間、あえて休憩時間を設けて、コーヒーを飲むことにした。松江でやるならお茶がなくちゃ始まらない。市内のおしゃれなカフェ、IMAGINE COFFEEさんに全回通して出張販売をしていただいた。コーヒーを飲みながらのカジュアルな雰囲気にして詞を読み合う時の緊張を少なくしたかったということもある。

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コーヒーを飲んだあとは、いよいよ「まりこの場合」。わたしの作詞のやり方を話す。詞先、曲先の話や詞の構成についてなど、例をあげたり途中で曲を聴いたりもしつつ話す。みなうなずきながら聞いてくれたが、家に帰ってこの日の録音を聞き直したら、途中話があっちこっちへ飛んでまとまりがつかなくなっちゃったような気もするので、次回はもう少しまとめて話そう。

結局この日予定していたことは全部話せなかったので、残りは次回に持ち越し。こういうところが5回講座の良いところ。

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最後に奥田さやかさんに一問一答でお話をうかがう。彼女のユニット「マイトリー」や、ソロで活動する彼女の作詞のやり方は、わたしとは違って曲先、あるいは同時だったりするそうだ。人との出会いから歌が生まれてくるというお話はさやかさんらしくて納得。これからもゲストを読んでお話を聞いたらおもしろそうだ。次回は7月30日、楽しみだ。

覚書:8月5日東京の新規感染者5042人。全国では1万5263人。まん延防止等重点措置の適用地域にあらたに福島、茨城、栃木、群馬、静岡、愛知、滋賀、熊本の8県を追加。適用期間は8月8日から31日まで。これによって、重点措置の地域は13道府県に拡大となる。


一週間に一度くらいの頻度で記事をアップできればと思っています。どうぞよろしくお願いします。