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【風の声を聴く】'21.9①~前線形成と大雨の特色~

8月半ばには、異例の真夏の前線停滞。例年と異なる現象は、日本だけではありません。
ヨーロッパでは、南部を中心とした地中海周辺地域では、顕著な高温に。(気象庁HPより)

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主な原因はおそらく偏西風の蛇行。アフリカ付近の高気圧が勢力を強めて北東方向に張り出し、ヨーロッパ南部では、下降気流の断熱昇温により気温が上がりました。またスペインでは、南西からの暖気の流入が強まりました。

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そして、8月中旬から度々大雨に見舞われているのがアメリカ。
まずトロピカルストーム「フレッド」がフロリダ州に上陸。続いて、「ヘンリー」はロードアイランド州に上陸。さらに、9月に入り、ハリケーン「アイダ」から変わった熱帯低気圧の影響で、ニューヨークなど各地で大雨による浸水被害などが相次いでいます。
一方で、アメリカ西部、カリフォルニア州では、乾燥と強風により火事。

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アメリカ上空でも、偏西風が大きく蛇行している状態です。
そして、日本。9月に入り、一気に季節が進みました。秋雨前線の停滞です。
8月半ばの前線とはどう違うのか。その特色をおさえていきましょう。

 
==== 目次 ~2021.9.5~ =====================
◆できごと【8月15日(日)~9月4日(土)】
◆解析のポイント『前線形成と大雨の特色』
◆旬のキーワード『2021年8月豪雨と西日本豪雨』
◆今後の見通し・編集後記
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