週刊カスタマーサクセスVol.26(シスコの事業戦略/toBのファンって)

#気になるCSニュース

シスコ中川社長が2022年度事業戦略説明、もうインフラの会社ではないhttps://news.mynavi.jp/article/20211105-2178442/

シスコシステムズが11月4日開催した、2022年度事業戦略説明会についての記事を取り上げます。今年、社長に就任した中川氏が、戦略について語る中に、「カスタマーサクセス」というキーワードが✨

前期ビジネスについて、

ビジネスポートフォリオを大きく変革した一年だった。デジタル変革が進む中、企業は最新のテクノロジーをいち早く導入して活用することを迫られている。そのため、企業のITシステムは構築型から利用型へシフトしており、構築後も迅速に定着・活用の支援を必要としている。こうした背景から、われわれは製品のソフトウェア化、クラウド化、システムのライフサイクル全体にわたり、導入後の活用・定着・最適化までサポートするカスタマーサクセスサービスを充実させてきた

B向けのカスタマーサクセスのお話ですね。ITベンダーと言われる企業が、「売って終わり」な売り切りモデルからの変革を迫られています。

シスコのビジネス変革では、これまでは”ネットワーク機器のベンダー”という位置付けでしたが、ハードウェアを中心とした企業から脱却する方向に動いているようです。

具体的には、目標としても下記のように
・総売上に対するソフトウェアの割合(目標:30%)
・ソフトウェア売上に占めるサブスクリプションの割合(目標:66%)
・総売上に占めるソフトウェアサービスの割合(目標:50%)

スクリーンショット 2021-11-07 21.09.32

引用:https://news.mynavi.jp/photo/article/20211105-2178442/images/002l.jpg

このように目標を設定して、2021年度に向けて右肩上がりに達成してきましたよ。ということを示しています。グローバル全体でこのような目標設定をするということで、SaaSに力を入れていることが見てとれますね。

記事の中で、中川氏が「これからはソフトウェアのバリューを増やしていくことに注力していく」とも述べています。

SaaSに注力していくということは、導入後の顧客との関係づくりにいかに取り組むのか?が成功のカギを握ります。

CS文脈でいきますと、3カ年成長戦略での施策として、「カスタマーエクスペリエンス」が挙げられたことは特筆すべきことです。

中川氏は、

われわれはシステムのライフサイクル全体を支援する。システムの導入はスタートであり、その後の利活用こそ、顧客に価値を提供できると考えている。コロナ禍での働き方改革が進み、導入時には想定しなかったシステムの使い方が生まれている。そうしたチャレンジに対し、導入したシステムの機能を最大限に生かすための支援を行っていく。運用に関しては、お客さまの運用を支援する、われわれが運用を引き受ける、パートナーから同様のサービスを提供するなど、柔軟なオファリングを整備している

と説明しています。

「ソフトウェア・サービスにビジネスがシフトするにあたっては、社員もマインドセットを変えていく必要があり、中長期の顧客との関係作りに注力しなければならない」と語っています。

こういった大きな企業の経営トップがこのようにビジョンを掲げて舵を切っていくのですから、いかに現場の社員さんも、カスタマーサクセスの重要性に気付き、シフトしていけるのかが楽しみです!


#CSオタク道 :toBプロダクトのファンって


わたしはCSの概念が好きすぎて、CS職種につく人たちにも大変な興味があります。一次情報のインプットはもっとも勉強になるので、現役で頑張っている方々と、定期的に交流をするようにしています。

例えば、CSのコミュニティに入ったり、講座に参加したり〜という感じです。

そんな中で、先日B向けプロダクトのCS職に従事されている方とディスカッションさせていただく機会がありました。

今日は前半でシスコさんのお話を取り上げましたが、シスコさんのようなB向けのSaaSを提供されている企業のお話。

その会社さんは、B向けSaaSのファンコミュニティというのがあって、そのプロダクトの熱狂的なファンがいるんだそうです。

会社がお願いしたりインセンティブを提示しなくても、カスタマーご本人が、自らそのプロダクトの愛についてYouTubeで語ったりするのだそうです。会社の肩書きを外した、個人の状態で。

これって、すごく面白いなあと思いませんか。

ファンコミュニティ施策、なんていうことはCS歴が長くなってくれば当たり前の話になってしまうと思うのですが、今の新鮮な気持ちを書き留めておこうと思い、これを取り上げることにしました。

なぜなら「ファン」っていうと、まずピンとくるのは、

アイドルとかアーティストなど、特定の「人」のファンに状態。

わたしだと、ここで、BE:FIRSTの話を熱弁しています。
もし万が一このnoteがバズったりした場合には(笑)、わたしの記事経由でYouTubeオーディションを見たり、BE:FIRSTの曲をダウンロードしたりする人が増えるかもしれませんよね。

それが口コミのパワーってものです。

それから、ブランドだったり(ティファニーが好きetc)、車のメーカーだったり(ベンツしか乗りませんetc)、そういうことはイメージが湧きます。

しかし!!ソフトウェアサービスなどのファンになってしまうというのは、一体どういう状態なんでしょう。

何がその心を動かすのだろう?というとプロダクトの性能ももちろんのこと、やっぱり体験の良さなんじゃないかなあと想像しております。


B向けコミュニティマーケの成功事例でいうと、Amazonが提供するクラウドサービス、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)がありますよね。
小島英揮さんの著書は有名で教科書的です。
↓↓↓
顧客拡大のカギは、ファンがファンを呼ぶ「コミュニティ」にあり――『ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティーマーケティング』
https://www.bookbang.jp/article/564795

こういった事例を読むと、「あ、このサービス好きだな。」「もっと使いこなし方について他の人とも語り合いたいぜ」と思う人たちを、存分にその愛を振り向けられる先を作ってあげることが、コミュニティーマーケの肝なのかなと思います。

それは、ファンでいてくれる方への思いやりであり、サクセス支援(ユーザー同士でQAや課題解決し合えたりもするので!)でもある。

同時に、ファンがファンを呼んでくる仕組みができて会社の収益向上にもつながる、まさにカスタマーサクセスの真髄なのではないかなと思います。

もっと勉強したいです!コミュニティーマーケ❤️

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