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文化の役目・芸術の役割

2022.2.26

小さな頃から
大量に人の命が消えていくことに
とてもセンシティブになる。

始まりは日航機墜落事故。
7歳の夏。1ヶ月くらいなかなか寝付けなかった。

人は思わぬところで、突然死ぬ。
テレビのクイズ番組に突然現れたニュース速報。
7歳の私にはショッキングだった。
クイズ番組を観ている私と同時に、
人が、大量に死んでいく。

それから7.8年間
「戦争が起きませんように」と
毎日お祈りをしていた。

理不尽に家族が飲み込まれたくなかった。

事故も自分の手では防げないけど
理不尽の最大級は戦争だ

というのが7歳児の思考だった。

なにか自分に出来ることは?と考えたとき
祈るしかできなかった。

ロシア軍、キエフに迫る。

この発達した文明社会は、
文化も発達したのではないのか?

公に人が人を殺して、
なぜ許されるのか。

病気、事故、
今はコロナで、
人が人を救おうと必死になっているときに。

でもこれが、現実。
どんなに文明が発達しても
原始的な、武力行使は繰り返される。

そんなことを考えていたら、
ふと、突然。

あの日航機墜落事故が題材のお芝居(「フェイクスピア」)を観て、
私のトラウマが救われたことに気づく。

あのときに報道写真で見てしまった
黒焦げの人、
枝にひっかかったちぎれた手。

何十年も、私の頭の中で度々フラッシュバックするこれらの映像に、
お芝居の映像が重なる。

彼らの「生きようとした証」

(それはただ歴史的事実を並べるでなく、
人が「表現する」というフィルターを通すから、伝わるものだ)

その生きようとした心に寄り添えば
私の恐怖や憤りも、ふと、温かいエネルギーになる。

どんなことにも物語があるはずだ。

文化、芸術の力。

物語を軽視しないで。

論でなく物語を感じて。みつめて。

*****

【赤いハリネズミの会】に
毎日日記を書いてます。
99までしか投稿ができないので、
2/24から新しいページになりました。

「日々のこと・2」
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