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#5、梅花皮・鰄(かいらぎ)

①鮫皮の一種。梅花形の硬い粒状凸起のある、アカエイに似た魚の背面中央部の皮。この魚は南シナ海・インド洋などの産で古くから輸入。俗に蝶鮫の皮と伝えられたのは誤り。刀の柄や鞘を包むのに用いる。また、その刀をもいう。太平記四十「ーの金作の太刀を帯く」

②茶道で、井戸茶碗の見所の一。
焼成不十分なため釉薬のちぢれた様が①に似る。

広辞苑第五版

背面中央、つまり背びれ付近の皮ですわ。
写真見るとすんごくボコボコ。ひとつのボコが円状になっていて、それが列を成している。見てるだけなら可愛い。
梅の花というと、初春、そして夜の梅を思い出しますね。そう、とらやの羊羹です。
あんな風に甘く軽やかに幸せを得ることは、至極だと思います。

鮫、一般的には歯以外は肉というより脂肪だから消えちゃって標本にするの難しいって聞いた(定かではない)けど、鮫皮製品は削いで使えるんだねえ。

高級品・珍味に興味が薄いのでフカヒレも食べたことはないのだけれど、皮まで工芸品として使うあたり鮫が高級で、美術品を見る視点があるのも貴重品の扱いだからだろうなと思う。

因幡の白兎とか、ジョーズとか、B級と敬意を持って称されるサメ映画とか、なかなか親しみがある生き物だと思う。今でもサメキャラって可愛くデフォルメされて人気だもんね。

実は劇画タッチですよね、サメちゃん……。

焼き損ないの茶碗まで美術的価値を見出すのは、まぁ日本的というか、侘び寂びとか、諸行無常とか、そんな心が見え隠れ。

人の楽しみとはいろんなものがあるけど、目に見えたもののひとつを手で大切に掬い上げて、「まぁめんこい」とか言って愛でている時が生物的幸せだと思うのです。
それが人の行動だったり、技術を総じて言ったり、道端の小石だったりするのですが、そう言ったもの全て価値があると私は思うので、廃れずに好きなだけ心に留めていけるようにしたいですね。

まいどどうもー

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