算数は結局、計算力と読解力
中学受験のオンライン家庭教師をしているまりかです。
毎日のように算数(と理科)を教えていると、算数が得意な子と苦手な子の違いが見えるようになってきました。
タイトルでほぼ全て言っていますが、計算力と読解力です。
(もちろん細かく言えば色々あるけどね)
計算力
子どもたちはみんな、親が思っている以上に計算ができません。
ドラゴン桜でもでてきますが、高校生でも小学生レベルの計算があいまいだったりします。そこで東大受験のためにまずは計算が躓き出した学年まで遡ってやり直していました。
現在3巻まではKindle Unlimited。
ちなみに2021年ドラマ化にあたり8巻まで11円という破格のキャンペーンをしていてちゃっかりのっかりました…
ドラゴン桜2も1~3巻までKindle Unlimited。
こちらもドラマ放送記念で14巻まで1円というキャンペーンも過去に。
破格にも程がある。
さて。
「計算ができる」とはどういう状態なのでしょうか。
この記事にもある通り、
を身につける必要があります。
例えば
72÷3
という計算があったとしましょう。
通常なら筆算を書いて
7÷3=2…1
だから下に1を書いて隣の2もおろして12
12÷3は4だからこたえは24
となるでしょう。
暗黙知を身につけるというのはこういう計算をしません。
「おぼろげながら浮かんできたんです、46という数字が。」
と過去に言った人もいましたがまぁそんな感じ。
式をみるだけで24ともう答えが浮かびあがってくるんです。
もっと細かく言うと72を見た瞬間に
12×6
8×9
24×3
という数字が同時に脳内に浮かんでいて、最後の式を3で割ると
$${24\times\text{\(\frac 3 3\)}=24}$$
とするイメージでしょうか。(初めて数式エディタを使った)
手順があるというより、式を見るだけでほぼ同時に答えが出る状態です。
これは比の問題で如実に生徒に差が出ます。
36:60
という数字を見た時に「12(の倍数)」であることがピンとくる子は一瞬で
3:5
と答えます。
でもそうでない子は
まずは2で割って18:30、まだ2で割れる…と順番に小さい数で割り続けないと答えにたどり着かないんです。
不思議なことですが「計算をちゃんと計算していると(手順を踏めば踏むほど)」間違えるんです。
計算は「筆算などで計算をして間違えない」がゴール、というよりは
がゴールです。
今お子さんが何年生であれ関係ありません。
暗黙知をゲットするまでとにかく量をこなしましょう。
計算力のおすすめドリル
詳しくは後日おすすめ教材でお話をしますが、本人が楽しくやれるものが一番。
計算といえばやっぱりまずはこれですが
電車が好きな子は電車で。
好きなキャラクターものでもいいかも。
これは暗黙知的な解き方ができておすすめ。
ゲームで取り組むならこれらもいいですね。
とにかく楽しく繰り返し、量をこなす。
読解力
算数がなかなか出来ない子を見ていると
「そもそも問題が何を言ってるかわからない」
に行き着きます。
読解力、と聞くと一見国語の力のように思いますが、ここでいう読解力は
「問題でのストーリーでは今誰がいて、どういう状況で、最後に何を聞かれているのか」
を整理できる能力のことを言っています。
論理的思考力と言い換えてもいいかもしれません。長文の問題内のパーツを組み立てて正しく整理する能力。
例題を使って説明してみましょう。
まず大事なことは何を聞かれているのか。
今回は「Aさんの速さ」です。
問題によっては問題内に時速や分速、kmやmが混じっているのでそこも確認。今回は分速▢mで答える。
次に状況整理です。
まず
・Aさんが家を出た
・Aさんが720m進んだ
・Aさんが家を出たあとお母さんが260m/分で追いかけた
・お母さんは4分進んでAさんに追いついた
という流れがイメージできる必要があります。
今回の図はこう。
速さの問題は
が鉄則。
お母さんが進んだ道のりは260×4で1040m。
先にAさんが進んでいたのは720mなので
お母さんが追いかけ始めて4分でAさんがすすんだみちのりは
1040ー720=320m
Aさんの速さを求めるので
▢×4分=320m
割り算をして320÷4=80m/分
となります。
読解力がないと
・何を求めればいいのかわからない
・何を求めるかわかっても単位を読めていない
・追いかけるのか向かい合って進むのか読み取れない
・720、260,4という数字だけが目に飛び込んでとりあえず掛け算したり割り算したりする
という現象がおきます。
これを癖づけるには主に2つ。
・常に図を書く(客観的に見える化する)
・人(親や先生)に状況を説明する訓練をする(他者に説明することで、分かった気になっていることがいかにあいまいなのかが露呈する)
です。
こちらも地道にやっていきましょう。
読解力おすすめドリル
色々調べていたら「どっかい算」と呼ばれるカテゴリーがあることを発見。
算数の特殊算の難しさを練習するのではなく、計算自体は簡単で、問題文を読み解くことを訓練する単元、といえばいいでしょうか。
こちらが面白いのは問題文は一見難解なのに計算自体は四則演算(+ー×÷)だけで解けること!
表紙の問題を見るだけでものすごい数字のオンパレード。
でもこの中で
何を聞かれていて
どの数字をつかって
どんな計算をして
答えを出すのか
という訓練ができます。
こちらもどっかい算。
声に出して読んで、図を書いて、第三者に状況を説明して、練習してみましょう。
1年生でも楽しく解いてるレビューがちらほら。
推理をしている感覚でとけるパズル。
思考力を鍛えるドリル。
「読解力」「論理力」「発想力」を養うための算数の問題が掲載されています。
無試験の入塾なのに名門中学に多数合格を出す宮本算数教室。
ドリルやSwitchのゲームも出していますね。
謎解きガチ勢の私にとってはこれ、すごくやってみたい。
勉強してるって感じじゃなくて読み物を読み解いていく感じ。
皆さんご存知高濱さん(花まる学習会)。
謎を解く、ということでドリル感がないのがいいですよね。
読解力とは外れますがドラクエのドリルがあります。
買いたい…(その後買った)
とにかくワクワクするものを一つ見つけてやってみてほしいです。
素敵な算数ライフを。
ではまた。
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