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幻影異聞録#FEencore感想~芸能の煌めきをぶつけていけ~

はじめに

「やりはじめたら眠れない」

そんなゲームに久し振りに出会い、RPGは大抵途中で飽きて投げてしまう性質の自分が一ヶ月かけてストーリークリアまで一気に駆け抜けた。

この記事はそんなゲーム「幻影異聞録#FE encore」の紹介・感想記事である。

あらすじ

ゲームの舞台となるのは現代の東京。

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人が持つ表現力の力(アイカツのオーラやプリティーリズムで言うプリズムの煌めきみたいなもの)『パフォーマ』を奪うべく異界からミラージュと呼ばれる存在が人知れず侵攻していた。

しかし、そんなミラージュの中には人のパフォーマに共鳴し力を貸す者もいた!

ひょんなことからミラージュの力を使えるようになった主人公『蒼井樹』くんとその幼なじみ『織部つばさ』ちゃんは悪のミラージュに対抗するべく芸能界に入り、アイカツしながらミラージュ軍団との戦いに身を投じていく…。

…と言うのがあらすじ。最後の『ミラージュに対抗するためにアイカツする』と言う所に一瞬「ん?」となるが、この世界ではパフォーマが強ければ強いほどミラージュの力をより引き出せるため、必然芸能力を高める必要があるのである。アイドルオーラがスゴい人は強い!のである。

飽きさせない工夫がスゴい!

この記事を書いておきながら言うのも…と言われるが、実は私はRPGと言うゲームジャンルが個人的に苦手なジャンルに入る。物語を読みたいのに稼ぎ作業が必要だったり、なんか長くて途中で飽きてしまう…と言う現象が多発して続かないのだ。

しかし、「幻影異聞録」はこの『飽き』に対して徹底的に対策を施しており、最後までダルさを感じさせずに楽しめた。その対策について、ゲーム性面・バトル面の二つの側面から紹介していく。

飽きさせない工夫~ゲーム性編~

①装備作りにイライラしない!

幻影異聞録では、強くなる手段として[ダンジョンで敵を倒す→樹君達のレベルと素材を稼ぐ→拠点に戻って素材を使って新武器を作る→ダンジョンを進める…]と言う流れをとる。字面だけ見るといちいち拠点に戻らないといけなくて一見面倒そうだが、このループでイライラさせない対策が多いのだ。

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仲間の一人であるつばさちゃんが序盤で修得するスキル「トラポート」を使えば、ダンジョンから一気に拠点まで帰れる。

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さらに、ダンジョン内には出入口や中間地点にワープポータルがあり、武器を作った後の戻りも楽チンなのである。

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ダンジョンの外では体力回復の為に主に自販機の飲み物やラーメンを食べたりするのだが、選べる味が多い上に食べたときに樹君が出すリアクションが豊富で見ていて楽しい。

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コーヒーを飲んだ時のリアクションは普通だが…

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とある飲み物を飲んだ時のリアクションはこう。仙豆かな?

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別の飲み物だとこう。因みに何を飲んでも全回復するのは変わらない。

②寄り道が楽しい!

「ストーリー進行には関係ないけれど、やっておいた方がお得になる」と言うタイプのサブストーリーが設けられているゲームがある。

幻影異聞録にも「仲間の芸能活動」に焦点をあてたサイドストーリーが存在する。寄り道せずに真っ直ぐ読み進めたいけど…と言う感情がもたげそうだが、このサイドストーリーがとてもハジけており、全く作業感を感じさせないのだ。

例えば、ハリウッドを目指す女優志望の女の子「弓弦エレオノーラ」ことエリーちゃんのサイドでは、『恋に恋する女の子』役の気持ちを理解するために埼玉県民名物コンビニデートを行う。

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エリー曰く、コンビニデートは埼玉県民御用達らしい。

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それを言われた樹君のリアクションすき

クールビューティーな歌手「黒乃霧亜」さんのサイドでは、過去のトラウマから可愛いものに苦手意識のある彼女の特訓に付き合うことになる。その特訓と言うのが…

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「カワイイモンスターを絶滅させる」

と言うもの。

他にも「小悪魔力を高めるために渋谷にいる伝説のノラ猫からレッスンを受ける」「イケメン役を理解するために原宿でナンパに挑戦」「子供向け料理番組で使う為に『究極の切れ味を誇る包丁』を作る」と言った濃いストーリーを通してパフォーマの煌めきを高めていく道筋がとても面白く、やっていて飽きさせない作りだった。

飽きさせない工夫~バトル編~

RPGである都合上、何度も行う敵とのバトル。数々のアイカツで培ったパフォーマをフルに輝かせて行うバトルは、何度やっても爽快感を損いにくく、戦うのが楽しい!と思わせる工夫がされていたので紹介していく。

①スタイリッシュ袋叩き「セッションシステム」

このゲームにおけるバトルでは、主人公側も敵側も技のタイプ毎に弱点や耐性を持っていて、敵にとって効果抜群になる弱点を突いていく。

面白いのが

『弱点を突くとボーナスで仲間が追撃に来てくれる』

セッションシステム。

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上の画像を例にすると、剣タイプの敵に「ファイアーエムブレム」シリーズの通例『槍は剣に強い』の通り槍タイプの技で弱点を突く。すると、

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槍タイプの技に続けて剣で攻撃する樹君の「槍追の一閃」が炸裂。さらに…

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剣タイプの技に続けて槍で攻撃するつばさちゃんの「剣追の突撃」がくりだされ、敵を一気にボコボコに出来る。

格闘ゲーム等でコンボを繋ぐのが爽快で楽しいと言う声をよく聞くが、このセッションシステムはそれに近しい爽快感があり、また各キャラの掛け合いボイスも豊富で繋いでいてとても楽しいのだ。

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冒険が進めば控えにいる仲間もセッションに乱入、敵を文字通り袋叩きにするぞ!

②アドリブ・デュオ技で煌めき爆発!

先述したように、樹君達はミラージュの力をより引き出して強くなるためにアイカツをしているのだが、その高めた力は当然バトルでも発揮される。

戦闘中にランダムで発動される「アドリブパフォーマンス」と仲間と一緒に出す「デュオアーツ」は、先述のサイドストーリーや物語の進行に密接に関わったド派手な演出で一気にテンションを上げてくれるのだ。

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歌の力で吹雪を起こして敵全体を攻撃したり

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迫真のバックコーラスで敵を物理的に痺れさせたり

他にも「突然水着になって空中から槍をお見舞いする」「スゴすぎる食レポで口からビームを出す」「恋する乙女の気持ちを込めた弓矢で射抜く」と言った豊富なアドリブでバトルを盛り上げてくれる。

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セッションの〆にランダムで発動される「デュオアーツ」は二人でライブや特撮を披露する技。〆の必殺技だけあり、自軍の回復や敵単体に大ダメージを出すだけでなく、場合によってはさらにセッションが続く。

セッションシステムとアドリブ&デュオ技により、スタイリッシュかつ楽しく敵を倒していく。まるでひとつの舞台を見るかのようなバトルで飽きずに楽しむことができた。

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余談ではあるが、このゲームはスキンが非常に豊富な事も魅力の一つ。このスキンは各キャラの芸能活動に合わせて店売りされて行くものを買う、もしくは宝箱から手に入れる。

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例えば、エリーが子供向け料理番組にお姉ちゃん役として出ると、その時着ていた衣装をバトルでも着ることが出来る。

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個人的に好きなスキン一位。ハリウッド的あたためってなんだ…?

一部スキンでは専用セリフもあったりするので、衣装をコロコロ変えながらバトルを楽しむのも一興だろう。

総括

幻影異聞録について自分の通ってきたジャンルも絡めて纏めると、

『FE×アトラスと言うピザ生地に女児アイドルアニメと特撮といい歌を乗せて焼いてみました!』

と言う表現がクリアしてみて抱くものとして近しいものと考える。

少しストーリーや設定に無茶があるのでは?と言うツッコミは「だってそういう世界ですから!」を大真面目に書ききってるので気にならない。

・FEシリーズ

・ペルソナシリーズ

・プリティーリズムシリーズ

・アイカツ!シリーズ(特にドラマ回が好きな人)

・特撮

が好きな人は間違いなく楽しめるゲームだと考える。ニンテンドーチケットの交換対象でもあるので、興味を持ったら是非遊んでみてほしい。


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