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そして母になる~100人インタビュー 15人目 母似香リナちゃん

100人インタビューはインタビュー相手、そのときの世の中の動き、選んだテーマ、私の体調など、すべての必然が重なって色を帯びる。

その色が同じになることはもう二度とない。100人には100人それぞれのストーリーと重みがある。

あなたが感じた今を、これまでの人生を、これからを、もっと聞かせてほしい。

#015
そして母になる~母似香リナちゃん

15人目のインタビュー相手は都内でバリバリ働く3児のワーママ母仁香リナちゃん。

私は彼女を「リナ様」とお呼びしている(笑)
そう呼ばれるのに相応しい美貌、40代で3人のお母さんとは思えないスタイル、仕事へのストイックさを有しているからだ。
でも本当の理由は...「リナ様」と呼びながらじゃれ合える、彼女のチャーミングさが好きだからかもしれない。

この間ミスコンにエントリーしたらファイナリストになってね。
”美”にコンプレックスがあって、今まで「私なんかには無理」って。自分にそういうことする許可を出せなくって。そのくせ「あの人全然キレイじゃないのに...」っていうのをずーっと繰り返してて(苦笑)かっこ悪いでしょ?!

かっこ悪いというより、どこから切り取っても美しいリナ様が”美”にコンプレックス?!?そんなことで悩むのかと少し安心した。むしろ、その右往左往しているその様が、外見だけでなく中身の魅力を引き立てている。

私は「あれもこれも色んな経験して楽しかったな~」って自分自身にドヤって、ほくそ笑んで死にたいと思ってて。てことは、新しいことにドンドン挑戦していかなきゃいけないじゃない?だから今回も思い切って飛び込んでみたけど、自分の時間やお金、持ってるリソースは本当に大切なことに使いたいとも思っていて。結局辞退したの。

彼女は沸き上がる嫉妬の正体を確かめるようにミスコンにエントリーした。そして持ち前のストイックさと美貌で、ファイナリストになった。
しかしそこでふと気付いてしまった。「この先にあるのは知らない世界じゃないのかもしれないな」と。

その先にあるものってさ、会社で研修講師やるときのアイスブレークネタになる、くらいなんだよね(笑)

王冠2

そして母になる。

30歳をすぎたくらいで人生そろそろ飽きてきて(笑)
そりゃ食べたことない物も、行ったことない国もたくさんあるんだけど、それを経験したときの自分の感情ってもう分かってるなーって。
そしたら新しい感情を味わうのって「結婚してみる」「母親になる」くらい思いつかなかったから、結婚して母になった。
そしたら人生変わったよね!!新しい人格を生きるくらい変わった!!

贅沢な話だが、「自分の人生に飽きる」という感覚が私にも分かる。

なんかさ、母になった先のことって秘密にされてない?(笑)

私も出産当初同じことを思った。誤解を恐れずに言うと「母になる」というのは別に特別なことじゃない。産み育てるというのは生物的にも一般的な行為であるにも関わらず、知らない情報が多すぎるのだ。その当時は「家庭科の授業でもっと積極的に教えるべきだ!」とまで思ったほどだ。

情報が開示されてるのって、陣痛がすごく痛いことくらいまでじゃない?そのあとの子育ての大変なことも、すごく楽しいことも、伏せられてるよね?!(笑)会社だったら決定的な引き継ぎミスじゃない?!(笑)
それってホルモンのせいかなって思うんだよね。秘密にしようと思って閉ざされてるわけじゃなく、大仕事すぎるから、ホルモンの仕業で引継ぎしないシステムになってるっていうかさ!

そうかもしれない(笑)あれほど「たった数回の母親学級じゃ足りない!もっと積極的な周知を!」と思っていたはずの私でさえ、今日の今日まで忘れていたもの(笑)

って、これもアイスブレークネタか!

母と子

会社を辞めたいと思ったことは一度もない

インタビューが始まる前、リナ様は「話したいのは家族や子どものこと」と言っていた。それなのに、ここまですべてのオチが仕事、という根っからの会社人間のようだ。

彼女は大学卒業後、就職した会社でネゴシエーション(交渉)を職務としている。

会社も、ネゴという仕事自体も、好き!!
わたし根がヤクザなんだよね。根っから悪いの(笑)
でも、うちの会社の人達は根がいい人が多くって。県内1位の高校を出て、早稲田や慶応に行って、人生順調にトントン歩んでる人が多いから、みんな性善説で生きてる。その文化に巻き込まれて、私もちょっといい人になれた。だからこの会社が好きなんだよね。

「自分を少しいい人にしてくれたこの会社や同僚がスキ」。そう感じる人のどこがヤクザなのか分からないが、それくらい自分をストイックな視線で見つめているということなのだろう。

「辞めたい」と思ったらすぐ辞めるって働き始めたときから決めてる。でも今まで一度も辞めたいと思ったことがない。「悔しいぃぃ」とか思うことはあるけど、それも込みで楽しんでるところがあるんだよね(笑)

将来は社員を育てる研修講師になりたい、とビジョンを語る。現在は社員研修のアイスブレークネタをかき集めるべくw、自分実験を重ねている最中だ。


「プロフェッショナル~仕事の流儀」のオマージュとして、この100人インタビューでも毎回同じ質問をして締める。

あなたにとってあなたとは?

人生を謳歌する姿を背中で見せていく人。
まあ子どもに対してだけどね。

我が子に対してだけじゃなく、会社の後輩にも、次の世代を生きる若者にも、その生きざまを見せつけてくれ。だってリナ様なんだから。

リナ様


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