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本と相思相愛に~100人インタビュー5人目 たにみつえちゃん

100人インタビューをはじめてまだ数週間だが、こんなに人と向き合った日々はないことを実感する。

当たり前だが、一人一人が魅力的であることを再認識させられる。

100人いたら100人のストーリーがある。

その人の人生にたっぷり詰まった旨みを
インタビューを通してほんのちょっとだけ味あわせてもらおう♪

#005
本と相思相愛に~たにみつえちゃん


5人目のインタビュー相手は
感性と言葉をみがく会を主宰されてる たにみつえちゃん。

私は以前、みつえちゃんの提供する本のマッチングサービスを利用したことがある。アンケートとzoom対面ヒアリングで自分の好みや温度感をくみ取ってもらい、普段は出会わない本を紹介してもらうサービスだ。
とてもオリジナリティーのある面白いサービスで、かつ、みつえちゃんの本の知識に圧倒されたのを覚えている。

小6~高3までずっと図書委員。
仲良い人たちも図書委員だったし、図書委員をやると仲良くなって。「あの本読んだ~?」「読んだ~!あの展開はいいけど、あそこは全カットでもいいよね」みたいな会話がすごい楽しかった。

生粋の本好き。
ありふれた表現だが、本が好きな人というのは発想力も豊かだ。

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本のマッチングサービス継続コースとして始めた感性と言葉をみがく会という新サービスも、とてもユニークなのだ。

感覚を言語化できると感性が磨かれる

クライアントさんと毎日メッセージのやりとりをするんだよね。
例えばその人にマッチングした本が”美しさ”についての本だったら、そこからテーマを借りて自分が「美しいな」と思った瞬間を送ってもらう。
写真でも、文章でもよくて、それを「どこが美しいと思ったんですか?」「色?バランス?影の感じ?横から見たらどう感じると思う?」って。オチはなくていいし、正解もなくて、ただ言葉にする練習をする。その人が感じたことが正解だから、私はただその交通整備をする。

すると今まで「空がキレイだなー」としか思わなかったクライントさんが、「雲の形が好きなのか。太陽の差し方が好きなのか。青空と雲のコントラスト好きなのか」ということが瞬時に自問自答できるようになったという。

日常の色んな瞬間瞬間が自分の心に訴えてくるようになったんだって。
言葉にすることで事象や理由を細かく見る練習ができたからなんだよね。

言語化――言葉にすることが考えるきっかけをくれるということだろう。
そして、言葉を発する者に最も重要なことは、受け止めてくれる相手がいることだ。フラットに、ひたすら徹底的に打ち返してくれる相手。みつえちゃんにはその安心感と忍耐力がある。

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サラリーマンから大学教授になった父

家庭環境を質問していくうちに、変わった父上をお持ちのことが判明した。みつえちゃんのお父さんは百貨店の店員から大学教授になった異色の経歴の持ち主だ。

30代後半くらいのときに「一生ここでやってくのかな」って思ったんだって。管理職ではあるものの、自分以上に優秀な人はいるし、もうこれ以上エラくはなれないだろうな、とも。終わりが見えているところに留まるより、会社以外でも何か出来る人になろうと、産業カウンセラーの資格を取ったり、学芸員を取ったりしたらしいんだけど、どれも仕事にはならなくて。

そうお父様の話を始めたみつえちゃんの声は弾んでいる。

食料品売り場で仕事しながら「専門性を磨いたほうがいいんだな」ということにたどり着いたんだって。百貨店で専門性ってなんだろう...って考えてたら、人事部にいたときに百貨店の歴史を聞いたことを思い出したらしいの。
そこで聞いた販売ルートが確立していった経緯や売れる商品の根拠が資料で説明できたら面白そうだなって、形にしてみたくなったみたいなんだよね。

形にしてみたくなったのと、実際に形にしてしまったのでは大きな違いがあると思うが、みつえちゃんのお父様は後者だった。

当時社会人入学枠という制度がないなか、大学院に現役の大学生と同じ試験を受け、見事入学。

修士論文を書いていたら面白くなり、さらに会社のツテを頼ってアメリカの資料を翻訳してもらうなどし、博士論文をも完成させたという。

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「プロフェッショナル~仕事の流儀」のオマージュとして、この100人インタビューでも毎回同じ質問をして締める。

あなたにとってあなたとは?

結局思うように生きられる人。昔お世話になった方からそう言われて、これをコンセプトに生きよう♪と思ったんだ。

お父様の話を自分のこと以上にウキウキした調子で話すみつえちゃんを見て、わたしは「お父さんをモデルに小説書いてみたら?」と安易に提案をした。だが彼女はきっと彼女自身の人生を物語にしていくのだ。

だって不可能がないことを証明した人が家族にいたのだ。幼少期から本を通してたくさんの人生を見てきたのだ。自分のなかに積み上げた物語を彼女はきっとこれからも体現していく。

▼たにみつえちゃんのブログはこちらhttps://ameblo.jp/mistu35/

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