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大人になるということ


1人暮らし生活もあっという間に9ヶ月が過ぎました。親元を離れてからというもの、人に話すということが無性に恋しい日々が続いています。家族と一緒に暮らしていた頃は、毎日その日の出来事の報告や、良いことも悪いことも話すことが当たり前でした。しかし1人で住んでいると、家に帰って話す相手といえば某魔女映画の黒猫のぬいぐるみしかいません。もちろん返事もないし、相槌もありません。「ただいま」や「いってきます」を言っても返ってくる言葉がありません。最近それがすごく寂しくて悲しいです。毎日あった人の温もりというものがなくなり、人肌恋しいです。

ありがたいことにここ1ヶ月程、多くのイラストレーターさんとお話しする機会がありました。ツイッターでフォローしている方々が個展や複数人数での展示をされていて、毎週末訪ねてはいっぱい質問やお話しを伺っています。ただ、引っ越してからは自分から積極的にならないと独り言で終わる日もあります。

大学在学中から、卒業したら家を出ていって1人暮らしするんだと思い行動して今東京で生活しています。生活費から娯楽費まで全て自分1人で生計をたてるようになって、何度カナダに帰りたいと思ったことか。覚悟はしていたけれど、やっぱり込み上げてくるものはあります。どこにいっても人に囲まれた生活からそうじゃない生活になるってこんな感じなんだな、これが大人になることなのかなと、最近強く感じます。

同級生はストレートに進んでいれば社会人3年目の終わりを迎えている頃です。そんな友人達と話していると自分とのギャップがありすぎて興味がある半面、何百歩も先を行く相手を追いかけるような感覚にも陥って凹むこともあります。生まれた時からの幼馴染み姉妹が立て続けに結婚して、旦那さんとの幸せな姿を目にして私も幸せをもらいますが、1人身の私にはたまにだけだけれどこたえます。誰かそんな存在がそばにいれば、カナダにいる家族のことを考え凹み悲しむ日も減るのかなと思ってまたさらに凹むという悪循環に陥ります。

友達ともなかなか日程が合わず会えなかったりすると悲しくなります。でもそれが大人になるということなのかもしれません。子供から大人になるということは哀しさも背負って生きていくことなのかと感じています。歳を重ねれば重ねるほど人と関わる機会も積み重なっていきます。重なっていくから、その重なりを感じて、そういう状況じゃないときに寂しくなるんでしょうね。でもそれって、人の温もりを感じている証拠でもあります。人に会わなければ嬉しいという感情も、会えない時の寂しいという感情も生まれません。

良い時を知っているから良くないと思える。子どもの時には感じることがなかったであろう感情が生まれるということが、大人になるということなんだと気づいた今日この頃です。

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