孤独
18歳の、高校卒業時に思ったことがあった。
私は、群れるのが苦手だ・・・
昔から、記憶のある限りでは幼稚園の頃から苦手だった。
ひとりでいる方が気楽だし、ひとりでいることは心地よい。
だからといって他者への尊重を忘れないし、私は人が好き。
話すことも好きだし、誰かと何かを共有することも好きだ。
だけど心の中を覗かれるのは好きじゃない。
そこはその人だけの世界だから、いつも自分の方法で表現したいし、私も誰かの心を勝手に覗くようなことはしたくない。
そして何より、何かを生み出したり、考えたり、集中するにはひとりでいないとできないのだ。
私の場合、群れることでは生まれない。
きっと、アーティストや芸術家は意識的か無意識的か、孤独を愛している人が多いのではないかと思う。
孤独と言うと、皆さんはどう感じるだろうか?
寂しい?
かわいそう?
つらい?
なんとなくネガティブな印象の方が強い気がするけれど、私は、孤独は誰もが大事にするべき人間の一部分ではないかと思う。
孤独とはただひとり寂しくいるわけではない。ひとりでいるということは、自分に意識を向け、声を聞き、自らの根本と向き合う貴重な時間なのだ。
何事も、根本の理解なくして真の学びはない。
それはつまり、足元を見るということでもある。
前だけ見て歩いていたら、落とし穴には気付けない。
自分の歩幅がどのくらいなのか知らなければ、目的地にどのくらいでたどり着けるのか予測もできない。
自分の声が聞こえなければ、迷っていても気付けない。
自分自身ととことん一緒にいる時間が、私にとっての孤独である。
孤独と寂しさはイコールではない。
孤独でいることは、自身の自立と繋がることでもある。
頑なに誰かに依存しないわけではない。
だけど生きる基本として自分の足で立つこと、自分の心を律すること。
それがあってはじめて自らが孤独に飲み込まれることなく、孤独の中にハッキリと自身を見つけていくことができる。
孤独を感じられるからこそ、誰かの愛情に触れた時、心から温かく感じられる。
たとえ群れの中にいたとしても、そんな自分の"孤独"をしっかり守れている人を見ると、なんだか魅力的に見えたりするのだ。
何かを成し遂げようとする時、乗り越えようとする時、孤独と対峙できるかどうか、それが後々大きなものに姿を変えて表れるだろうと思う。
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