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もしもの時に役立つアロマ

アロマというのは香り全般のことを言います。ここでは、植物から100%混ざり物なしで抽出された「精油(エッセンシャルオイル)」をメインにすすめます。精油は植物の成分が凝縮されたものですので、原料の採取される環境、農薬を使っていないかなども重要となります。使用は各メーカーのガイドラインにしたがってください。

「もしもの時に役立つアロマ」というテーマをいただきました。

(実際に避難やボランティアなどの経験がこれまでにないことを最初にお断りしておきます。)

いろんなケースを想定すると、あれもこれもとキリがなくなるため、自分なりに3本を選んでみました。

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①オレンジ Citrus sinensis
②コパイバ Copaifera officinalis
③ユーカリ(ラディアータ) Eucalyptus radiata

①オレンジ
・香りは立ちやすいが、好みが分かれにくく好きな人が多い香り
・心を明るく元気にしてくれる
・精油の価格が比較的安価

※柑橘系の精油は開封後半年くらいで使い切るのが理想です
※光毒性があるため、触れた箇所が日光に当たらないよう注意

②コパイバ(南米の熱帯雨林に自生する大樹の樹脂から採れる精油)
・不安や心配を和らげ、勇気付ける
・皮膚刺激が少ない
・周囲に広がりにくい落ち着いた香り


③ユーカリプタスラディアータ
・スーッとした香りが心身に心地よい
・種類の多いユーカリの中で作用が比較的穏やか



心を元気付け、フレッシュな空気を維持、かつ、香りの好みが分かれにくい、香りが目立ちにくい、禁忌事項が少ない、という点を考慮しました。

コパイバは少しマニアックですが、心にもたらす安心感などが捨てがたく、選びました。

コパイバがなければ、ラベンダーやフランキンセンスを推しますが、フランキンセンスは高価ですので、ラベンダーの方が向いているかもしれません。

また、ユーカリかティートゥリーか迷いましたが、個人的な好みでユーカリにしました。

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精油は植物が自らの身を守るために分泌した様々な成分の集合体で、抗菌や抗ウィルス作用のあるものも少なくありません。

好き!!気分が上がる!!ホッとする・・・などで選ぶことも大切です。

難しい使い方をしなくても、蓋を開けて香りをかぐ、それだけで立派なアロマセラピーです。(香りは瞬時に脳に伝わり、体や感情に影響します。)


ここまでなら、非常用セットの中に精油たった3本、たいしてかさばりませんし、重くもありません。


* * *

ここからは、もう少し使いたいよ、という人向けです。

希釈用の植物油やジェルなども一緒に持っておくと、肌への負担を軽減し、体のトリートメントなど、用途が広がります。非常時に濃い濃度で使って肌にトラブルを抱えてしまっては元も子もないですから。

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       ローション、ジェル、キャリアオイル3種

トリートメントに適した精油の濃度を1%とすると、小さじ1のキャリアオイルに、精油1滴となります。小さじ1分のキャリアオイルは大人の女性の手のひらから溢れ出してしまうほどの量ですので、キャリアオイルと精油を混ぜ合わせるための小さな容器があると便利です。


感染症対策、免疫アップ、呼吸を楽にする、胃腸の調子を整える、など、目的別にブレンドしたスプレーやロールオンボトルも作っておくと便利です。(香りや品質が落ちていないか確認しながら早めに使い切ってください)

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アロマスプレー、ロールオンボトル、万能バーム(シアバター、ミツロウ、植物油)、クレイ入りクリーム2種
気に入りのものをローリングストック方式で作って消費、でしょうか・・・


他に「芳香蒸留水(ハーブウォーター)」や「クレイ」などもあると便利です(おまけのように書きましたが、本来はそれぞれが主役級の存在です)。


芳香蒸留水には、ものによって、抗菌や消臭などが期待できるものもありますが、品質保持期間が短いものが多いので管理は難しいです。

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芳香蒸留水:ベチバー2本、レモンユーカリ、クロモジ
体はもちろん頭皮や口腔ケアに使えるのが魅力です。


「クレイ」は特に「ホワイトカオリン」が使いやすいです。止血、水に溶かしてうがい、歯磨き・・・アイデア次第で様々に役立ちます。長く保管するためにはガラス製のスパイスボトル(※※)が便利です。割れないように工夫してください。

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※ボルト、心臓ペースメーカー、ボトックス注射箇所、銀歯、など、体にとって"異物"となるものがある箇所へのクレイの使用は要注意です。
※※金属やプラスチックとの相性が悪いので、ガラス素材の瓶を選んでください。


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水 99%おしりふき
子どものオムツが外れて以降も何かと使えるので
普段からストックしています


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トップ画像のポーチの蓋を閉めてみました
他の避難グッズとのバランスを見てもう少しコンパクトにできるか検討したいと思います。

・精油3本・希釈オイル1本・ミニベチバー蒸留水・ローション基材・アロマスプレー・ロールオンボトル・ホワイトカオリン・バーム・おしりふき・植物性ミネラル(今回触れていません。またの機会に)


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イベント等で精油が幾種類も必要な場合には
1〜2mlのボトルに小分けして持ち運ぶこともありますが
管理が手間です(汗)


<参考>aromatopia No.138 2016/9月号(vol.25/No.5)
【特集】セラピストのための災害ボランティア手帖


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