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【エッセイ】私がプロデュースしたら(テーマ:財布)

 テレビショッピングを見ていると、芸能人や人気占い師がプロデュースしたという財布が紹介される。煎餅をかじりながら、「そのリボン、必要ないでしょう」とか、「ポケット小さすぎる」とか、文句をブツブツ言いながら、けっこう真剣に見てしまう。

 私にもプロデュースの依頼がこないだろうか? いや、こない! そう言い切ってしまうと、このエッセイは続かない……。

 これから「私がほしい財布」をプロデュースするつもりでご説明しようと思う。あなたなら買うか、買わないか、ジャッジしていただけたら嬉しい。

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 私がほしい財布を考える上で、譲れないのは、軽量化と機能性の2点。

 今使っている財布は、知らない間にドンドン重くなって、はかりに載せてみると700グラムあった。もともと財布自体が300グラムもある。素材が皮なので仕方ないが、まず財布自体の軽量化が欠かせない。

 そのためには素材選びが重要だ。麻やデニム、帆布などの生地にすれば断然軽いが、耐久性はどうだろう。使い始めたら5年は使いたい。毎日持ち歩き、開けたり閉めたりするものだから、丈夫な素材を選びたい。かといって動物の皮はもう使いたくない。

 ある世界的ブランドが「ファッションにリアルファーを使用しない」と宣言し、今や800以上のブランドが追随している。私は今までどれほどの皮革製品を買ってきただろう。反省を込めて、この動きを応援する消費者でありたい。

 話が少しそれてしまった。素材は天然由来のヴィーガンレザーはどうだろう。今買いたいと思っている鞄がこの素材なのだ。サトウキビやテンサイから作られているのに、表面がシボ調で、天然皮革のような高級感がある。

 色は、傷や汚れが目立たないように黒か紺が無難だろう。しかし、ちょっと冒険したい。2022年のトレンドカラーでもある緑にしよう。緑は風水的にもお勧めらしい。植物を連想させることから、金運がスクスクと育って生い茂るイメージなのだそうだ。

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 次は機能性を考える。レジの前に立ったら、てきぱきと支払いを済ませたい。そのためには、形は長財布が最適だろう。

 今使っている財布も長財布で、Ⅼ字型のファスナータイプだが、手早く開け閉めするためには、がま口の方がいいと思う。

 がま口を開けた中央に、小銭入れを作り、内側に仕切りをつけて、小銭を三か所に分けて収納したい。1円玉と5円玉を入れる所。10円玉と50円玉。そして100円玉と500円玉というふうに。

 カード入れには20枚収納したい。運転免許証にクレジットカード、図書館の貸し出しカード、商店街やスーパーのポイントカードなど。カード入れは両サイドに2列ずつ作る。1列に5枚入るようにするから、合計20枚。その裏には、予備のポケットを作って、レシートなどを収納する。

 お札入れは2つほしい。私個人のお金と、家計のお金を分けて入れたい。そうすれば財布を2つ持たなくていい。これも軽量化だ。

 最後に、価格は9,980円。税込み。

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 私のほしい財布は、あなたの御眼鏡にかなっただろうか?

 このような財布をずっと探しているが、まだ出会っていない。妥協せずに、もう少し探そうと思う。

 しかし、探しているうちに、キャッシュレス化が本格的になって、現金を全く持ち歩かない毎日がやって来るかもしれない。小銭を3か所に分けて収納する財布なんて、用をなさないと感じる日は、そう遠くないようだ。

(テーマ:財布  2022年7月14日に書きました)

最後まで読んでくださり、ありがとうございました m(__)m あなたの大切な時間を私の記事を読むために使ってくださったこと、本当に嬉しく有難く思っています。 また読んでいただけるように書き続けたいと思います。