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心理カウンセリング|大人になりきれていないオトナ達


友人から語られた話・・・。

お葬式シーン

大きな旧家。門前には忌中の文字。

座敷では、亡くなった兄の遺影の前で、その母親が泣いている。
亡くなったのは、この家で跡取りとして期待されていた長男。
長男は優秀で、家人の期待を一身に背負っていた。

対する弟の自分は、全てが『普通』だった。
全てにおいて、何か秀でたものは無く、
兄と比べられては、ボンクラ扱いを受けていた。

それでも、兄を尊敬していた。
優しい兄が大好きだった。
だから、兄ではなくて、僕が。
僕だったら良かったのに。

そう思っていたら、
泣いている母が泣き腫らした眼で、僕を見た。

そして、一言、言った。
「おまえの方だったら良かったのに・・・」


友人から語られた話・・・。

母、ワタシ、弟の3人暮らしのところに、
母の新しい恋人がやってきた。

やつれていた母が、少し、キレイになり、
新しい恋人は、ワタシと弟の父となった。

新しい父は、最初こそ優しかったが、
だんだん、ワタシと弟のコトが、ウザったくなったらしい。

母の観ていない所で、たくさん、叩かれた。

そして、大好きなキャラクターの筆箱も鉛筆も、
ぜんぶ、壊され捨てられた。

母からは、無くし物が多い、と注意を受けたけど、
本当のコトは、言えなかった。

ある、父親が出張で居ない夜、
久しぶりに、母に甘えて過ごした。嬉しかった。

だから、ワタシは言った。
「ねぇ、もう一度、お母さんと弟と3人で暮らしたい」

母親の顔色がサッと変わった。

そして、一言、言った。
「養ってくれているお父さんのコトが気に入らないなら、
 オマエが出て行きな!」


一定数いるという、大人になりきれていないオトナ達のハナシ。


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