『門』

私は門である。
見よ、
開け放たれた門からあなたは出入りし、
光をその身に浴び、
緑の草にあなたは寝そべる・・・
私は、
誰にも閉じられることのない開け放たれた門。

父よ、
あなたは、主イエスの御肉体を切り裂いて
あなたがこれを開かれた。
血まみれの門は今ここに開かれて、
ご覧、血が滴っている。

どうして、この下をくぐれようか・・・・・
貫かれた胸の痛みを抱えて。
主よ、
私は淫行をなし、
奴隷として売られ、
また買いとられて、穢れ、腐敗していく・・・
私の名はわざわい、呪い、滅び。
見よ、
我が脚を染めた穢れた血を。
切り捨てられた肢体を。

霊よ、
露のように降り注ぎ、全てを流し、
散らばったものを拾い集め、
繋ぎ合わされた塊に吹き込んでください。

私は夢から覚め、
ゆりのように咲き、
ポプラのごとくこの所に立ち尽くす。
オリブのように麗しく、
いと杉のようにかぐわしく。
豊かな緑の牧場の上に。

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