風邪のひきかた:病気の時に食べたいもの

Eryさんの「風邪をひいたら何をしますか」を読んで、ちょうど私も書きたいと思っていたトピックだったので、便乗しちゃいます!

このところのサンフランシスコ・ベイエリアも真夏日と思えばしとしと寒い雨が降ったりとダイナミックなお天気。案の定、普段病気知らずの娘、小さいさんが発熱。風邪の症状がなくいきなりの熱だったので驚いて医者に行きましたが、おそらくウィルス性のものでしょうとのこと。実際熱が下がったと思ったら咳や鼻水が出てきました。

アメリカの医者はあんまり薬を出しません。風邪には抗生物質も効きませんしね。今回も薬局で買える熱冷ましを飲ませた程度でした。あとはゆっくり、暖かくして栄養のあるものを食べて、自然治癒力に任せる感じです。

日本だと、病人といえば「おかいさん(お粥)」ですが、アメリカ在住我が家の定番は、「チキンスープ」。どちらかというと旦那のお得意料理です。冷凍庫に隠してある鶏の骨からダシをとって、そこに大量の生姜やニンニクも投入。卵を落としたり、トマトやいろんな野菜を入れたりと自由自在。

ものすごおく体も温まるし、鶏ガラからとったスープにはエンザイムなどが含まれていて、実際風邪の時にはすごく良いらしい。今回は、ケールやペストも入ったジェノバ風ミネストローネっぽいのをいただきました。

普段色々な国や文化の料理を面白がって食べていても、やっぱり風邪を引いたり病気になると食べ慣れたものが欲しくなるもの。私も風邪=お粥文化で育ったので、えええ、最初はもっとさっぱりしたもんが欲しいよ、と思ったものですが、一度ひどい風邪をひいた時に、旦那作のスープを飲んだら体がポカポカ、シャキーン!と元気になってから、すっかり信者になってしまいました。

私の場合、風邪かな?と思ったら、このチキンスープ、ビタミンC錠剤、エキナセアという免疫に効くらしいハーブティ、そして首の後ろや足首周りにホッカイロを貼って寝ます(風邪ひきそうになるとそこらへんが寒くなるのでやってたんですが、実際そこにツボがあるらしい)。そうすると結構寝込まずやり過ごせる感じです。

でも国や文化によって、風邪への対処方法ってずいぶん違うもの。自分が風邪で寝込むと畢竟旦那のお世話になる訳ですが、最初の頃に出されていたのは、

「皮付きリンゴまるまる一個」「食べにくく切ったオレンジ」「蜂蜜とレモンがたっぷりはいった甘いお茶」「クラッカー(本当にそれだけ)」「亜鉛入りガム(亜鉛は風邪の回復を助けるらしく、薬局で売っている)」

・・と、結構甘いもののオンパレード、そして全然ホッとしない食べ物の数々でした。特に弱ってる時にリンゴのまるかじりなんて・・・出来るかーい・・!!

まあ、鼻水や咳などといった風邪であれば、消化に良いものをわざわざ食べなくても「何でも良く噛んで食べれば別に良い」というのも読んだことがありますが、辛いのはやっぱりお腹に来てしまった時。こういう時ばかりは、旦那が作った冬瓜スープでさえエキゾチックすぎて受け付けなかったこともありました。

お腹の風邪、特に吐いてしまったりしている時は、アメリカのお医者さんはBRATダイエットを勧めます。B=banana、R=rice、A=applesauce、T=toast。

アップルソースは、日本でも昔はモモ缶と並んで、熱が出た時だけ出てきたスペシャルアイテム、「りんごのすりおろし」とおんなじことですね!でも病気の時にトーストだけモソモソ食べたりするのはかなり虚しい。

というわけで、相方が外国人という方は、早いうちから相手にお粥の作り方など、自分が病気になった時に欲しいものをはっきりくっきり教えこんでおいたほうが良いです。

もともと違う文化で育っているので、特に病気の時はこっちの希望を読み取ってもらうのはなかなか至難の業。一度胃腸をやられた時にお粥・・といったら張り切って作ってくれたのは良いのですが、消化に悪いコーン入りだったこともあり。もうきっちりレシピやどこで何を買ってくるかも元気なうちに書いておくことをオススメします。

一方、チャイニーズの割にお粥を必要としていない我が家の旦那は、有難いことにあまり風邪をひかない健康優良児ですが、体調の悪い時妙に気にするのはとにかく食べ物が「イッヘイ」かどうかということ。

どうも広東語で「熱気」のことをそう言うらしく、揚げ物はイッヘイだ、ナッツはイッヘイだ、などといって食べません。果物もものによっては食べなかったり(パイナップルとか)。なんとなく脂っこいものがあかんのかいな、位の認識しか私には無いのですが、風邪になるとイッヘイイッヘイうるさい。

アメリカ生まれアメリカ育ちで、言葉も含めてあまりチャイニーズっぽいことに疎い部分もある旦那ですが、こういう漢方的概念は、親がヤイヤイ言っていたので染み付いているようです。

いずれにしても、できれば風邪はひかないのが一番。水分と睡眠をしっかりとって、温度調整も忘れずに、この秋冬も乗り越えるぞーオラー!!


<おまけ>

以前風邪をひいた時にプッツーンとなり、免疫力アップパーティーだ!とニンニクを大量に買い込んで作ったガーリックタルトと、ガーリックスープ。

ニンニク3個分をバルサミコ酢などで「カラメル煮」にしたニンニク、ゴートチーズや卵が入ったタルトは、ニンニクがお芋のようにホクホク。

そしてニンニク3個分と、お野菜、サフランなどを撹拌して作ったニンニクスープ。

3日ほどかけて消費しましたが、ニンニク臭というより、大量のニンニク摂取によるお腹のガスが凄かった・・・!!というわけで、過ぎたるは及ばざるが如し。







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