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「ヴァイオレットよかったねえ~~~」を3,500字で書いた。

2021.3.7
『劇場版 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』を観てきました。

何か残したくて書いたツイートはこちら。

昨日はヴァイオレットエヴァーガーデン観てきました。
ヴァイオレットよかったねえ~~~~ってなった。(語彙力(笑))
ヴァイオレットエヴァーガーデンは愛の物語

……ネタバレを避けようと思うと浅い感想しか書けず、ネタバレ警告できる場で感想を書いてみようと勢いでnoteに登録するなどしています。
………と言いつつだらだら書いていたらひと月ばかり経ちました。なんで?笑
まあ、もとから「よかった!」「泣いた」とか浅い感想しか持たないんですが。登場人物の名前を叫ぶとか「うわあああ」って言うとか、ツイートはそんなのばっかりなので、どこがよかった!とか、どこで泣いた!とか、浅い感想を具体的に書いていきたいと思います。笑
考察めいたものでは全くありません。ただの感想の垂れ流し。笑

さて、『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』です。

前情報入れずに行ったので今初めてサイトを見ているのですが、
綺麗なサイトですね……
愛する人へ送る、最後の手紙……(感傷に浸る)

アニメ未視聴の方はぜひアニメから観てほしいです。
アニメのサイトはこちら。​

アニメ全話を見てから劇場で観てきました。

まだ見ていない人に何かを伝えるなら、ぜひアニメを見てから映画を見てほしいなと思います。
短くまとめられた動画もあるし、映画のなかに回想もあるので、
さらっと予習すれば理解はできると思うのですが、
ヴァイオレットの言葉の重みが違うので……。

*****ここからはネタバレありです*****

映画の感想に入ります。

まずはアンの孫、デイジーのシーンから始まることに心揺れました。
えっ何年後?アンが亡くなったってことはヴァイオレットももういない?え?ってなりました。(ほんとに何も見ずに観た)
アニメではアンが出てきた10話でいちばん泣きました。お母さんの手紙泣くしかなくないですか?
(ちなみに、個人的には10話>13話>11話>5話の順に涙度高かったです)(涙度?)

アンに宛てた手紙を読んでドールに興味を持ったデイジーは、ヴァイオレットを探す旅に出ます。
手紙が街の上を飛んでいく絵、とても綺麗ですよね。

海を讃える詩まで書くようになり、彼女を知らない人はいないのではないかというくらい有名なドールになったヴァイオレット。
でも戦争での後悔を抱えながら、市長に相対するいつも通りのヴァイオレットには安心を覚えます。

お祭りを見て回る郵便社ご一行がエリカに出会ったとき。夢を追いかけるエリカがキラキラして見えて、わーいいなあ!って思いました。
ドールやってたときより明るく前向きな感じ……!エリカがんばれ!と応援したくなるとともに、願い続けても報われない想いを抱くヴァイオレットとの対比……。
お祭りも大事な少佐との思い出が甦る。
いくらドールとして成長しても、いや、むしろ成長して人の心をわかり始めたからこそ、少佐への想いが募るのかもしれません。

社長がギルベルトがいるかもしれないと知らせにきたとき、
まだ何も言わないうちから、
「少佐ですか?」と尋ねるヴァイオレットの表情が切なくて切なくて。

期待と不安が入り混じる、エカルタ島への道のり。
何年も何年も想い続けて、その生存すら危ぶまれた人がいるかもしれないなんて、会いたい人に会えるかもしれないなんて、信じていても、信じていたとしても、それが実現するとなると、どんな想いだったんだろう。
期待も不安も恐れも溢れるばかりだったのだろうけれど、
会いに行かないという選択肢はない。
それが、想い続けた強さなのだなと思います。

……まあ、私は信じてなかったんですけど。笑

ヴァイオレットがドールを目指す理由を聞かれ、
「『愛してる』を知りたいのです」
と答える度、「ヴァイオレットが愛してるを理解したころには少佐にはもう会えないのに……!」と涙を堪えたものです。

信じてなくて、少佐、ごめん。笑

ところがギルベルト、遠路はるばるやってきたヴァイオレットに会うことを拒絶。
ヴァイオレットは先に行った社長を待つ間、
生徒たちから確信を得て、あんなにいい笑顔で待っていたというのに。
ヴァイオレットがまだ人の心を理解できないままなら「会えない」ということに泣いたりしなかったかもしれないのに。
すぐ近くにいるのに会えないなんて……うううう(泣)


……一旦ユリスの話をしましょう。エカルタ島に旅立つ前、ヴァイオレットに代筆を依頼したユリスのお話も泣くしかなかったです。

両親や弟には素直になれないけど、心優しい少年。
先は長くないと知りながら、家族に向けた手紙も素敵でしたし、
何より一番いいなと思ったのが、彼が危篤のとき、エカルタ島にいて駆け付けられなかったヴァイオレットが会いたい人と会えたんだねと喜んだこと。

こんなときに、人のことで喜べるなんて、なんて綺麗な心……(感涙)
(まあこの時点では会えてはないけどな!!!)
ヴァイオレットと話したときに、彼女の想いが伝わってきていたんだろうなあと思います。

アイリスが「いけすかない機械」と敵対視していた電話で、親友リュカと話せたシーンもとてもよかったです。
電話を持ってきたアイリスとベネディクトも最高でした。
あの勢いであちこち駆け回って手配してくれたその様子がかっこいいな~~!ってなりました。


……エカルタ島に戻ります。
扉越しの会話。泣き、走るヴァイオレット。叫ぶ社長。そして大雨。
大雨のなか届いたユリスの電報。
なんというかずっとつらい。

初めは少佐に会うまで帰らないと言っていたヴァイオレットも、ライデンに戻る決意をします。
そして少佐に向けて書く、最後の手紙。

ヴァイオレットがギルベルトに向けて書く手紙に好きな一文があります。
「愛してるも 少しはわかるのです」
という一文。
先ほども触れましたが、「愛してる」を知るために始めたドールの仕事を通して、ヴァイオレットはたくさんの「愛してる」を見聞きし、理解していきます。
ここで少佐に宛てた手紙に、「愛してます」や「愛してるがわかりました」ではなく、「『少しは』わかる」というところ。
人の機微を理解したヴァイオレットはここで、理解が完全ではないことを意識しているのかなって、思います。

「少しはわかる」けれど、少佐の「愛してる」をヴァイオレットが理解しているかどうかはわからない。

その、「少しは」なのかなと思います。

完全に触れるのを忘れていたのですが、この映画の中での少佐のお兄さんディートフリート、良かったですね。
亡き母のお墓参りに来ているヴァイオレットに歩み寄っている感じ。
あんなにトゲトゲしていたのに丸くなったなあ。(誰目線)
弟にも遠路はるばる会いに行くし、丸くなったなあ。(2回目)

ヴァイオレットが落としたリボンを届けに郵便社を訪れたとき、
ポケットに手を入れるディートフリートに警戒態勢を取ってしまうヴァイオレットには戦争の影を感じてしまいます。

それはさておき。ギルベルトの昔の持ち物を見に行くヴァイオレットほんとうに健気。
ギルベルトの幼少時代に思いを馳せながらディートフリートと話すヴァイオレットめちゃかわいかったです。

そんなヴァイオレットが!会いに来たというのに!なぜ会わない!!(思い出して憤慨)笑
少佐に宛てて書いた手紙が届き、ギルベルトはヴァイオレットが乗る船に呼びかけます。
遅いよ……!とも思いましたが、ギルベルトの声を聞き、迷いなく海に飛び込んだヴァイオレットはかっこよかったです。
あんな大きな船から、身一つで飛び出してゆく。そしてついにふたりは再会を果たします。

ここ。ヴァイオレットよかったねえええポイントです。(?)

もう会えない、でもきっと生きていていつか会えるはず、
そんな想いが報われた瞬間でした。

ギルベルトがヴァイオレットに抱いていた罪悪感なんて吹き飛ばしてしまうくらい、ヴァイオレットの心は豊かになりました。
ギルベルト自身は、仕方ないと思わないかもしれませんが、時代がそうさせてしまったことでしかないように思います。
たとえ幼少時代の心が犠牲になっていたとしても、そのぶん、ヴァイオレットはドールの仕事を通じて、心も豊かになりました。
それがギルベルトに伝わったのではないかなと、思います。

抱えていた仕事をやりきったうえで、少佐と暮らすことを選んだヴァイオレット。仕事への責任感やプライドと、ギルベルトへの想いの強さを感じます。
そして、エカルタ島の切手のモチーフになるという、未来への素敵なつながり。
きっと充実した人生をエカルタ島で過ごしたんだろうなあ。
きっと可愛い笑顔をギルベルトに向けてたんだろうなあ。

しみじみと幸せに想いを馳せながら、映画を観終えました。

ハンカチだけでは足りず、ティッシュを用意して観ていてよかったです。笑

届かなくていい手紙なんてない。
届かなくていい想いなんてない。

郵便社の人たちの素敵な心意気。

届けたい想いは届けていこうと、届かなくていい想いなどないのだからと、
優しい気持ちに背中を押された気分です。


……こんなところまでお付き合いいただきありがとうございました。
脈略なくだらだらと書いてきましたが、このあたりで終わりにします。

では!


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