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母に自分の仕事を説明してみるなど #NoteDay3

「あんた、どんな仕事やってるん?お母さん全然わからんねんけど」
久しぶりに実家に帰ると、母に必ず聞かれるこの質問。

私の母は、天然ちゃんな優しい大阪のおばちゃんだ。
会社をやってきて、今年で6年目に入ったが、この質問に対して、
これまできちんと答えられたことがなかった。

母「え、フランスって、日本みたいに夏あるん?」
フランスから帰ってきた時に、ピュアにそう聞かれた。

私「うん、フランスにも四季があってな...(以下略)」
母「へー海外は、新婚旅行でしか行ったことないから、知らんかったわー」


そんな母に、どうやって自分の仕事について、説明できるか本気で考えた。
先日「それでも、グローバルブランディングに取り組む理由」を書いた後、
広告、PRに関わる人や企業から、たくさんの励ましの言葉をいただいた。
本当にそれがまた進んでいく心の支えになった。

でも、これでは、残念ながら、母に伝わらない。
全くもって伝わらない!!まず、全部読んでもらえないのだ。

...私は、日本の技術の企業と仕事をしている。
仕事の内容は、グローバルブランディングのコンサルティング、海外PRコンサルティング、海外メディア戦略... etc

ああ、あかん、カタカナ多すぎる。

ともかく、今日は、私の取り組んでいる仕事を説明しようと試みた会話について書こう。
なぜ技術の企業なのかについては理由があるが、またいつか話すことにする。

まぁ、それでも分かりにくかったかもしれない...自信はない。

いざ。

~
母「あんた、どんな仕事やってるん?お母さん全然わからんねんけど」

私「うーん、一言でいうと、日本の企業ブランドのリフォーム業かなぁ。お母さん、家のビフォーアフターって知ってるやろ?ちょっと言うのはずかしいけど、私らの会社は、技術の企業をグローバルにするリフォーム業の匠(たくみ)を目指して仕事やってるねん」

母「え、リフォーム業やったん!?うちも最近リフォームしたところやし!水回り綺麗になって、もっと長く使えるようになったんよ」

私「うちの家でも20年経ったらガタきてるやん?企業もそうやねん。もう今の時代のビジネスのやり方、グローバルでのビジネスでの人の心の動かし方についていけてる企業が日本にはすごい少ないねん。私は、海外に出てからそれに気づいて、この仕事立ち上げて、匠を目指してきて、修行してきてん」

母「あーあれな。匠の技ってやつ?」

私「これまでの日本企業が今、海外に向けてビジネスを変化させ始めていてるけど、これまでの企業の考え方、売っていた製品イメージや伝え方では、海外でやっていけないし、伝わっていかないんよ。だから、企業の新しい戦略に向けて、グローバルに向けてちゃんとその姿を整えて、社内で頑張っている人、企業の海外のこれからのお客さん、投資家たちに伝えて、その人たちの中に一緒にビジョンに向けて協力していく仲間を創って、動かしていくことをやってるやねん」

母「なんか大変そうやな」

私「まぁ、まだまだこれからやけど。この分野って匠少ないし。それに、企業の経営者が本当に危機感ないと話にならんし」

母「まぁ、そりゃ何十年も経ったら、家も古くなるわけやしな」

私「もうひとつは、匠の構想や設計だけ頑張ってもあかんねん。家の中から形にしていく大工さんやたくさんの企業の社内の協力者が必要なんよ。日本には、技術企業のための海外PRの考え方やスキルを持っている人がまだまだ少ない。ほんの一握りしかいないし、その考え方や方法論もまだ確立していない。私は、もっと、企業の社内、業界の中に、海外PRができる人、ゆうたら、大工さんを育成していきたいねん。もっと言えば、専門スキル云々の前に、グローバルにひょいひょいと渡り歩ける人材を日本企業の中に創ることが必要かもしれんと思ってる」

母「へー、あんたみたいな、いきなりインドに行ったり、北欧行ったり、なんとなくどこでもやっていける人?」

私「もっとすごい人達おるけどな。100ヶ国以上旅してる友達とかおるで。でも、これから匠を目指して、設計し続けながら、企業にも研修や教育を通して、これから日本にグローバル人材を育てていく。あとは、大工さんも一人で何でもやるのは時間もないし大変やから、大工さん向けの工具、いわゆるツールも必要やと思う。今はmynewsdeskを提供しているけど、もっと大工さんたちと、将来のコミュニケーションについても考えたいと思ってる」

母「そやな、大工さんとか、ちゃんと家がわかる人はめっちゃ重要やわなぁ、リフォームした後も、家に住み続けるわけやし。メンテしていかなあかんしな」

私「それな。日本企業って、昔、志を持った創業者の人たちが『ひたすら社会を豊かにしよう』と思って、いろんな人にそれを話して、協力を得て、社員の人達と努力して、必死に頑張った結果が、これまでの日本企業をつくったと思うねん。私の仕事は、今の日本企業をただ今風のグローバルっぽくすることじゃない。その企業の元々のスピリットであり家を支えてきた、いわゆる『梁(はり)』を残しながらも、経営者や社員の人と一緒に、その企業を未来のためにリフォームすることやねん」

母「梁無くしたら全く別モンになってしまうわなぁ」

私「その企業が世界にまた仲間を創っていけるようにすること。そうして、世界をより良くしていく、いつまでも社会に価値を企業をもたらす企業がもっと出来てこれば良いと思うねん」

母「ふーん、夢はでかいなぁ、知らんけど」

私「匠って漢字見てみて。斤で壁を壊してるで、そういうことや。壁壊さんと何も始まらんで」

母「ほんまや!知らんかった」

私「今までやってきたことから脱却して新しいことをやるんってなかなか難しいねん。でも壁は壊していかなあかん。それが匠の仕事やと思うし、そのためには、もっと勉強して行動して、自分も壁を壊していかなあかんと思うわ」

母「はいはい、とにかく、リフォーム業頑張り〜!でもあれやで、毎日電気つけたまま、机で寝るのやめや!電気代めっちゃもったいないで!」

私「あ...ごめん」


以上、母との会話でした。

~

わかってくれてたらいいけど、どうなんだろうか。
いつか、もっとわかりやすく説明できるようになりたいものだ...

あと、ちゃんと電気は消して寝よう。電気もったいない。


また1人でも読んでくれる人がいたら、書き続けよう🙏
記事に1スキでもあれば、次回の記事も書くというコミット🔥



それでは、また!




あとがき:
『母に仕事を説明...』のくだりでサムネイルの写真に
「え、お母さん海外の人?」と勘違いしたであろうそこのあなた!

写真は、2018年インドの出張時のもの。EVサミットカンファレンスに電気自動車の市場調査で行ってただけなのに、インド人の主催者に無茶振りで、各国の電気自動車の推進に関わる代表者10人(州の代表の人など偉い人たち)に動画インタビューさせられた時。

重要な人たちと直接話すことができて、いい調査にもなり、一石二鳥だったが、緊張して、心底泣きそうだった。でも、人生はいつもギリギリが一番成長するかもしれない。



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