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商業出版への道のり⑦

初めての三者面談

出版プロデューサーさんと編集さんとの三人での初顔合わせ前日。

私は、面談とは何かに分からず、またまた不安に陥ります。

面談とは……
もしかして就職試験の面接…?

未知の経験というのは、とても大きな不安につながります。
ましてや、それが人生に直結する大事な出来事になるとしたら…。

緊張して仕方がありません。私は、あたまが真っ白になってしまいました。でも、真っ白のまま大事な面談に挑む訳にはいきません。対策を講じることが不安の解消には一番いいことです。

対策といっても、自分の企画書をしっかり読みなおしたり、
またお声がけいただいた編集者の方が手掛けた書籍を読んだり、自分の企画書に載せた類書の他にも、同様の類書を読んで当日まで過ごしました。

そして、面談の一番の不安要素はzoom。

私は医療関係者なので、zoomを仕事で使うことがありませんし、コロナ禍にzoomで会話を楽しむ友達もいませんでしたから、初めての面談で、zoomデビューとなるのです。でも、失敗は許されません。

そのため、日頃からzoomで仕事をしている家族に使い方を前日から何度もレクチャーしてていただき、zoom対策をしました。

こんな便利なものがあれば、在宅勤務できるわけだと。世の中のことを少し知ることができました。


そして、当日。

ついに面談開始

本番1時間前には、PC前に待機してしまいました。その1時間、私は緊張で脈が90台~110台になっていました。普段は同性徐脈と診断されるほど脈は低く安静時は40台です。私の心臓は2倍の負担をかけられていました。極度のストレスは循環動態に異常をきたすのです。怖い。

zoomの師匠である家族から、5分か10分前までログイン?しなくていいよとアドバイスをいただき、部屋にタイマーをセットし、ソワソワしながらその時間まで待ちました。

そして本番です。まずは、出版プロデューサーの方と初めましてのご挨拶を行いました。開始前に私がリラックスできるよう優しいお言葉をかけてくださり、緊張をほぐしていただき、そしてこれから顔を合わせる担当編集者の方の経歴を教えてくださいました。

「○○さんは、ヒットメーカーで有名で、50万部~70万部くらいのヒットも生み出してる凄い人ですよ」

「この方がオファーしてくれたから、かなりの確率で書籍化できるんじゃないかと思います」


この言葉に、眼球が上転しそうになりながら感謝の言葉しかでませんでした。「すごいですね」「ありがたいです」「ありがとうございます」語彙がないとはこういうことだと実感しました。


そして、ついに編集者さんと初対面となります。すごく優しそうなお方で一気に緊張が落ち着きました。編集者さんのコミュニケーション能力の高さを私は少し分けていただきたいと思いました。素晴らしく素敵でした。


3者面談の内容

結果、面談は面接ではありませんでした。
面談は、具体的な印税のお話から始まりました。

正直、出版できるのなら印税いらないと思いながらお話を聞いていましたが、もし出版となれば印税の3割が企画のたまご屋さんに支払われますので、印税いりませんという訳にはいきません。


その後は、企画書の内容から、本が売れるためにどんな方向性に持っていきたいかを編集者さんが伝えてくださいます。
実際に売れている類書などから、読者の需要が何か、どんなものが受け入れやすいのか、どうすれば売れる本になる可能性があるのかを提案して下さいました。

私の企画を読者の需要に合った売れる本に変換してくれる。とても勉強になりました。いくら本で伝えたい内容があっても、それが読者の手元に届かなければ意味がないと思っていたので、それをしてくださる編集者さんはすごいと思いました。

そして、私の企画は(読者に寄り添う本)になるように修正していくことになりました。

出版プロデューサーの方からも、実例や、こんな寄り添い方にすればスッと言葉が入っていくよと、わかりやすく教えていただき、どんな本になればいいのかが分かりました。


編集者さんからは、
2週間を目処に編集会議に向けて、企画書を社内向けに再構築してくださると連絡がありました。まずは編集会議を通過しなくては、この商業出版への道は閉ざされてしまいます。この先は、担当編集さんに全て託す形になっていくのです。どうか、どうぞ、よろしくお願いいたします。


次回 社内企画書とは
(2週間後です)

つづく



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